POLA辞めた42歳彼女が後輩に伝える「切実な学び」 出戻り転職をしてマネジメント面でも成長できた

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長年勤めた会社を辞めて、外で試行錯誤した経験が、彼女のマネジメントにいい影響を及ぼしたのだ。

(写真:梅谷秀司)

「もし部下や後輩が転職したいと言ったら」

なお、本連載では、「もし部下や後輩が転職したいと言ったらどう接しますか?」と尋ねることがある。「出戻り転職をしたから得られたものがある」と話した人に対し、「そもそも転職したくない会社のほうがいいのでは?」と聞く、いわばやや性格の悪い質問なのだが、菅沼さんの場合はその辺りもひと味違うらしい。

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「私は『辞めないで』とは言わずに、普段から私は『もし辞めたくなったときは教えて! そのときはいいエージェントを紹介するから!』って言っています。働くって楽なことじゃないので、辞めたくなる瞬間って誰にでも、いい会社だとしてもあると思うんです。そう思うこと自体が悪いわけじゃないよなって。

でも、将来に不安を抱いてるときに、1人で悩むのはつらいから、私が相談に乗ることができれば、気が楽になるかなって思っているんです。まあ、私に相談するときには、もうすでに転職することを決めちゃってる場合もあるんですけどね(笑)」

会社を変えることによって、得られる経験は異なってくる。異なる経験をすることにより、これまで気づくことができなかったその会社のいいところや、自分のキャリアに対する希望が明確になってくるものだ。菅沼さんの場合、とくに周囲と協力しながら働くチームワークの大切さを実感した。

そう考えると、この出戻り転職は彼女にとっても会社にとっても、必要なものだったのだろう。

本連載「戻りたくなる組織の作り方」では、出戻り転職を経験した方からの体験談をお待ちしております。実名・匿名を問いません。お申し込みはこちらのフォームよりお願いします。
桐山 奈々 フリーランス人事

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きりやま なな / Nana Kiriyama

広告IT業界で人事を経験し、2017年よりフリーランスとして活動。東京の企業を中心に、経営者や人事部に対して、組織構築・人材採用の支援を行なう。

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