POLA辞めた42歳彼女が後輩に伝える「切実な学び」 出戻り転職をしてマネジメント面でも成長できた

✎ 1〜 ✎ 8 ✎ 9 ✎ 10 ✎ 最新
拡大
縮小

「今はマネージャーを目指すより、自分が描いているキャリアプランのために向かっていきたい」

「会社で昇進していくよりも、“転職市場や業界内で自分がどう評価されるか”、“自分の伸びしろ”、“それらを知ってもっとトライしたい”」

面接を通して自分自身のキャリアの話を重ねていくことにより、より一層、気持ちが固まっていった菅沼さんは、2018年末にポーラを退職。DtoCブランドの株式会社タカミ(※現在はロレアルグループ)に入社した。

リーダーとして入社、これまでの経験も生かし成長を実感

「最後、3社で悩んでいたんです。即戦力になれそうだけど組織体制がよく似ている会社、THREEのようなミッションがある会社、そしてタカミ。

当時、タカミは、オンラインを主軸にしたチャネル展開でリアル店舗での販売はあるものの、直営店やフラッグシップショップはまだ展開していなかった。これまでの経験を生かすこともできるし、ECチャネルにおける顧客育成に成功していた印象があり、これまで経験したことのない新たなことができる! やってみたい!と思いました。

そして転職決意のもう1つの理由が、社長の化粧品に対するこだわりと情熱。その思いへの共感でした。『思う存分新しいことをやってよ! 絶対一緒に働こう!』と言ってくださり、ここでまた0から1を立ち上げる経験をチャレンジしたいと思って、入社を決意しました」

初めてリーダーという立場で入社したが、結論から言えば「なんでもできる」意識が強くなったという。順調にキャリアを積んでいるように見えるが、後々、その意識の捉え方が変わるとはまさか本人も思いもしていなかったのだろう。

タカミに入社後、実はこれまでキャリアを積んできた商品開発だけではなく、ブランド初のフラッグシップショップの立ち上げを経験する。

「タカミでは、企画開発リーダーとして業務をする傍らで、初となる路面店を急ピッチで進めるというプロジェクトを担当しました。やったことのない店舗づくりでしたが、ブランドを体現するショップを企画するということで、実は商品企画の業務と通ずるものがあり、これまでのキャリア経験が違ったかたちで生かすことができました。

ゼロからデザイナーやアーティストの方々と一緒に作っていく過程が楽しかった。自由にできる分、重圧もすごかったので、それは大変でしたけど、店舗開発って数多くの方と関わるんです。内装会社の方、箱などの資材メーカーの方、メディアの方など。絶対に結果を出したい!と思っていたので、とにかく夢中になっていました。

無事に店舗をオープンできたときは『あ、モノづくりだけじゃなくって、もう店舗づくりもできるようになった!』と、充実した気持ちと、自分の成長を実感しました」

次ページビジネスモデルが異なる他業界でぶつかった「壁」
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT