山手線事故、防ぐチャンスは3度あった?

現場からの情報が放置された"空白の6時間"

架線の支柱(中央)が倒れた山手線神田―秋葉原間の復旧作業=12日午前11時3分、東京都千代田区(写真:共同通信)

4月12日に起きた、山手線・神田―秋葉原間の電化柱倒壊事故。列車の運休が長引き、およそ41万人に影響を与えた。倒れた場所が山手線の線路上だっただけに、一歩間違えれば大惨事になるところだった。

倒れた電化柱は2本1組で高さ7メートル、重さ1.3トン。地中の基礎分は2.7トンある。これまで、同様の電化柱が「地震などの災害以外で倒れた例はない」(JR東日本)という。

倒れた電化柱は、架線がたるまないようにワイヤで引っ張る役割をしていた。強度を保つため、線路をまたいで反対側にある電化柱と梁で結んでいる。

事故の原因は調査中だが、ある程度は推測できる。3月25日から架線設備の改良工事が始まった。この電化柱を撤去して別の電化柱にワイヤを引っ張らせることが目的だ。工事初日は、線路の両側の電化柱を結んでいる梁を撤去した。このため、電化柱の強度が弱くなり、ワイヤが引っ張る力に負けた可能性がある。

事故2日前に傾きを確認済み

柱が倒壊する過程を時系列で追うと、以下のとおりとなる。

4月10日深夜。線路の反対側にある電化柱の撤去作業が行われた。このときに電化柱が傾いていることを現場の作業員が確認した。ただ、目視の確認によって当面の倒壊の危険はないと判断され、13日深夜に作業を行うことが決まった。

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