「同窓会で焦りを感じる」50代男性の"心の葛藤" 同級生と比較してしまう時はどうすればいいか

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他人のために人生を生きているわけではありませんし、他人になるために人生を歩んでいるわけではありませんよね。なりたい理想の自分になるべく近づいたり、自分が思い描く幸せの形にむかって生きるのが人生です。

人生の成功を他人に評価してもらう必要はまったくありません。自分が納得した人生を生きて、自分の理想との比較において人生の成功を判断すればいいのです。

つまり、自分は自分、他人は他人、です。

そうやって自分なりの人生の軸を持ち、自分オリジナルの人生を送れるようになれば、自ずと自分と他人を比較するようなことはしなくなりますし、他人に嫉妬する、といったこともしなくなります。むしろ他人の成功を素直に喜べるようになります。

「心に余裕がある」、ということです。他人との比較をやめ、理想とする自分との比較のみで人生を生きられるようになると、まさにそういった温かい気持ちで、他人に接することができるようになるのです。

そしてそのうえで、仕事だけではなく、よき家庭人とか、父親として子どもから尊敬されるとか、ずっと健康でいるとか、多様な趣味と人脈を持つアクティブシニアを目指すとか、そういった「総合的な視点」で人生における成功を考えたほうがいいでしょう。

そうすれば、何かの拍子に他人と自分の人生を比較してしまったとしても、「ここでは負けているけど、ここでは勝っているな」と自然と思えるでしょう。

総合的にバランスのよい人生を送り、仕事以外の場面でも、そして退職後も含めて幸せに生きることのできる人生が、いい人生と言えます。

この先の人生を総合的に考える

ですから、まずはSNさんとしても今までのご経験を踏まえて、ご自身がこの先どんな人生を目指し、どんな成功を目指すのかを複合的、総合的に考えたほうがいいでしょう。

仕事だけが人生ではありません。まだまだ長いこの先の人生を見据え、何を目指し、何を目指さないか。

SNさんがそういった取捨選択を含め、自分なりの最高の人生に向かって着実な一歩を踏み出されるであろうことを応援しております。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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