7000万円貯めた人の、挫折しない貯金生活 貯まる人は何をしているのか?

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2.計画は月単位まで分解する

目標として定める金額の大きさなどによって、半年、1年、3年など貯金期間の設定はさまざまだと思います。しかし、どんな期間の計画を立てたとしても、計画は月単位まで分解しておく必要があります。これは、評価を月単位で行うのが最適であるためです。

まず、“毎日”や“毎週”○○円貯めるといった計画の細かさは不要です。日単位・週単位での生活費の管理は、私たちの生活の実態に合いません。なぜなら、私たちの生活は月単位で回っていることが多いからです。

給料日は月1回ですし、シャンプー、ボディーソープなどの衛生消耗品の購入や散髪などの支出も月単位のものが数多くあります。したがって、日や週単位の細かい貯金の計画作っても、支出や収入のサイクルが月単位なので評価が難しく、評価を受けての改善策も考えにくくなるのです。

一方で、月より長い期間、たとえば3カ月や半年だと評価や改善のタイミングが遅くなってしまいます。気づいたときには取り返しのつかない状態になっている場合があり、その後の改善や計画変更に大きな労力を必要としてしまいます。よって、計画は月単位まで落とし込んでおく必要があります。

3.計画は取り組みごとに立てる

いくら月単位で数値計画を立てても、それが“取り組みごと”になっていなければ評価はできません。たとえば、「引っ越しして家賃を下げる」「保険を見直す」「スマホの契約プランを見直す」という3つの取り組みがあったとするなら、それぞれに月単位の数値計画が必要となります。これらがひとくくりで管理されると、評価したとしても、どの取り組みに問題があるのかわかりません。

以上のように、取り組み別に月単位の数値計画を立てれば、何がよかったのか、何がだめだったのかを適切なタイミングで評価しやすい仕組みを作れ、PDCAが回しやすくなるのです。

計画どおりに貯金ができなかった経験のある方は、今度こそ目標額を目標期間内に貯められるように、貯金のPDCAを回してみてはいかがでしょうか?

浜口 和也 元外資系コンサルタント

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はまぐち かずや / Kazuya Hamaguchi

1979年生まれ。東京工業大学大学院を卒業後、銀行を母体とした日系コンサルティング会社と大手外資系コンサルティングファームに勤務。経営計画の策定や新規事業開発をはじめとした幅広い分野でのコンサルティングに従事した後、事業会社へ転職してマネージャー職を務める。
社会人一年目は400万円を超える借金状態であったが、結婚を機に沖縄移住を決意して妻と二人三脚で貯金を開始。コンサルティングスキルであるロジカルシンキングとビジネスフレームワークを使い、ムリ・ムダ・ムラのない最大効率での貯金方法を構築した。
2014年3月より自身の収入や家計簿、貯金額などを記したブログ「元外資系コンサルタントの貯金生活」を公開し、ネット上での人気を博す。10年で1億円の目標をたて、7年目で7000万円の貯金を達成。現在も長期貯金計画を遂行中。

ブログ「元外資系コンサルタントの貯金生活」
 

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