有料会員限定

次世代、革新、安定・・・定義の曖昧な言葉にご用心 原発推進に舵を切るにしても誠実であるべきだ

✎ 1〜 ✎ 192 ✎ 193 ✎ 194 ✎ 最新
拡大
縮小
廃炉作業が行われている福島第一原子力発電所
(写真:22021 Bloomberg Finance LP)

「名は体を表す」という言葉がある。だが現実には名には願望や思惑が込められている。

経済産業省の審議会である原子力小委員会は12月8日、「今後の原子力政策の方向性と実現に向けた行動指針(案)」を発表した。原子力発電所の再稼働の促進、既設炉の運転期間の延長、新増設・建て替えが骨子となっており、原発について「依存度低減」から「積極活用」へ政策転換を図る狙いがある。

安全への懸念

筆者は、再稼働や運転延長の経済合理性は一定程度認めるが、安全への懸念を持っている。新設は安全性がそれなりに高まるが、経済的に成り立たないのではないか、と考える。一方、日本でカーボンニュートラルを実現するのに原発の否定まではできない(廃棄物の問題の解決策は見いだせないが)。

次ページ革新とまでいえるのか
関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内