追い風だからこそ見える本当の勝ち組企業 円安や特需に頼らない成長モデルとは

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上場企業の約7割を占める3月期決算企業にとって、今月末は書き入れ時。4月下旬からその本格的な発表が始まるが、急回復ぶりを見せた前年度に続いて、多くの企業で増益となる見込みだ。

15年3月期の営業利益は32兆円に

東洋経済の最新集計では、金融を除く上場企業(3月期決算で過去10期以上の実績がある2079社が対象)の今2015年3月期業績は、合計営業利益が32兆円と前期比で7%増える見通し。急激に円安が進んで4割近い増益率を記録した前期よりも勢いは鈍るが、3期連続の改善で、過去最高だったリーマンショック直前の2007年度(2008年3月期)とほぼ並ぶ利益水準にまで戻ってきた。

中でも好調が目立つのが、円安の恩恵が大きい輸出企業を中心とする製造業。営業利益32兆円のうち、製造業の合計営業利益は19兆7000億円と前期比で12%増え、2ケタの増益率が続く。業種別では、自動車関連や電気機器・部品、機械などの好調ぶりが際立つ。

こうした中で、過去最高益を更新する企業も続出する。東洋経済の最新業績予想を基に集計したところ、2015年3月期に純利益(最終利益)ベースで最高益更新が予想される企業は実に500社以上。まさに“最高益ラッシュ”と言っていい。

製造業ではトヨタ自動車を始め、マツダ、富士重工業、ダイキン工業、旭化成、積水化学工業、SMC、日立金属、オムロン、ヤクルト本社などが前2014年3月期に続いて連続更新。久々となる企業も多く、三菱電機や住友電気工業は7期ぶり、アルプス電気は9期ぶり、村田製作所は14期ぶりの最高益更新だ。

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