「1000の新製品のうち、売れるのは3つぐらいなんです」
こう語るのは、タカラトミーの国内事業統括本部ニュートイグループ・グループリーダーの木村貴幸氏。つまり、誕生するおもちゃの1000のうち997はブームを起こすことなく、一代でお役御免となってしまうのだという。
前編で紹介した最新ハイテク玩具は売り上げ好調なものだが、まだ前途洋々とは言えない。ノウハウを持つ老舗メーカーでも、一朝一夕には行かない業界なのだ。
一方で、定番化して毎年売り上げを稼ぎ出す優等生も存在する。リカちゃん、プラレール、黒ひげ危機一発などはその典型だろう。ではどのようにして、その定番を生み出しているのか。
1年間に世に出す新商品は1200
「弊社は毎年約1200の新商品を発売しています。そして1200の影には商品化にはいたらなかった数倍のアイデアがあります。そのベースは、おもちゃが大好きな社員たちが日々考える、ということです」(前出・木村氏)
おもちゃのプロたちが磨き上げた珠玉のアイデアも、ヒットするのは前述のとおり0.3%。ヒットするか否かは、企画段階では判別しにくいという。というのも、多数の賛同を得て企画会議を通過しても、いざ販売すると伸びないということも多いからだ。
そんな中で、ブームになるような商品には、会議の段階で“ある傾向”があるという。それはどういうものなのか。
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