スタバ以上の旋風?「ブルーボトル」の自信 あの会社とも交渉、でも結局は単独進出

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2月6日にオープンするブルーボトルコーヒーの清澄白河ロースタリー&カフェ。ブルーボトルでは生豆を毎日焙煎し、一杯ずつバリスタが手でドリップするのが特徴だ

「こんな大勢の人が来てくれるとは思わなかった。懐かしい友達、初めて会う方々も。本当にうれしい。日本に店舗、そしてファクトリーを開くことは私の長年の夢だった」。

清澄白河の店舗は倉庫のような外観だ。トレードマークは社名の通りブルーのボトル

「コーヒー業界のアップル」との異名を持つ、米ブルーボトルコーヒー(Blue Bottle Coffee)の店舗がいよいよ2月6日に東京・清澄白河にオープンする。これに先駆けて3日に開かれた関係者向けのレセプション。創業者でCEOのジェームス・フリーマン氏は、店舗がいっぱいになるほど詰めかけた関係者を前に、照れくさそうにこうあいさつした。

"完璧な一杯"を徹底的に追求

創業者でCEOのジェームス・フリーマン氏。この日は入り口で招待者一人一人に声をかけていた

同社にとって初の海外進出となる清澄白河の店舗は、面積約240平方メートル。2階建ての1階部分が店舗(8席)兼コーヒーの焙煎エリアで、2階がキッチン兼オフィスになっている。この日のレセプションでは、ブルーボトル自慢のハンドドリップコーヒー、店舗で販売するマフィンやグラノーラなどが振る舞われた。招かれた関係者たちは入れ替わり立ち替わり、フリーマン氏に駆け寄る。記念撮影を求める人も後を絶たない。

スターバックスコーヒーなど米国生まれのコーヒー店が日本に進出するのは珍しいことではない。にもかかわらず、ブルーボトルはなぜここまで熱狂を持って迎えられるのか。

クラリネット奏者だったフリーマン氏がサンフランシスコ近くのオークランド市でブルーボトルを創業したのは2002年のこと。豆の産地や生産方法にこだわるだけでなく、自社店舗で毎日焙煎をし(焙煎した豆は48時間以内に使用)、バリスタたちが手でドリップするスタイルは、ブレンド豆をコーヒーメーカーで大量に抽出するという米国での従来のコーヒーの概念を大きく変え、その後の"サードウェーブ"と呼ばれる高品質コーヒーブームの火付け役にもなった。フリーマン氏の「完璧な一杯」を求める姿勢が「コーヒー業界のアップル」と呼ばれるようになったゆえんだ。

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