35歳、友人への嫉妬の感情をどうすべき? 嫉妬している自分がつらいときは…

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女性の人生は選択肢が多いですが、生きる環境が変わっていく中でも、近況が報告し合えるような友人と関係を保ってきたあなたは、ちゃんとしたすてきな女性なんだなぁと尊敬します。そして、そんな友人のきらきらした顔を見て「輝いていてうらやましい」と思い、さらにはそんな自分の「嫉妬みたいな気持ち」をなんとかしたいと思うなんて、心もばっちりきれいな人です。きっとあなたの友人たちも、あなたのことをそう評していると思います。

嫉妬に悩んだ私の過去

そもそも、になってしまいますが、私は、「嫉妬」の気持ちにすごく肯定的なのです。私自身が嫉妬うずまくオンナだし、周囲にも嫉妬心ゼロの人物なんてまったくいません。嫉妬心、上等! こういう人、大好きです。

「誰かのことをねたましいと思う気持ち」は、その人に「欲望」があるからこそです。人と比べても意味がない、自分自身が幸せかどうかが重要だ、という人がいますが、社会で生きていく以上、そんな達観した気持ちでいられる人なんて本当にいるのだろうかと思います。自分が持っているモノ、得ている満足を自分でかみしめながらも、誰かのことをうらやましく思う、誰かと比べて自分がちっぽけに感じて悲しくなる、というのは人間らしい「もっと」という欲望の表れ。

これを否定して、自分の満足に集中して生きていきたい、と考えて人間修業をするのもひとつですが、この気持ちも「自分らしい!」と肯定してうまく付き合っていくことだって、ひとつのあり方だと私は思うのです。

私も会社員時代は、自分の気持ちと付き合うのがしんどかったことがありました。「あの人のほうが私よりデキると思われてるわけ?」と思うような衝撃的な人事があったときなど、負け惜しみの感情でいっぱいになったものです。

「だって、あの人、役員のお気に入りだからでしょ」「あの人の担当事業は誰が担当したって伸びた事業じゃない?」「あの人のやった仕事じゃなくて、メンバーの○○さんがやった仕事だと思うけど」などなど。

だからといって、負け惜しみなんかじゃ気持ちがすっきりするわけもない。それでさらに「私は偉くなりたくて働いているわけじゃないから」「あのポジション、育児しながらじゃ無理だわよ」とネガティブな言い訳まで探し始める。最後は「どうせ私は……」と自己否定までし始める始末です。

くよくよ、うじうじ、渦巻く黒い気持ち。どうして私は、「自分は自分だ」と割り切れないんだろう、自分の仕事の成果にちゃんと誇りを持てばいいのに、私にだって別のよさがあるはずなのに……。自分の器の小ささに落ち込んでしまうと、「平気な顔」をするのにも一苦労です。

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