過去最高の制裁金、ホンダの不名誉な記録

米運輸当局がかつてない厳しい措置

米国での対応が後手に回ったことで、結果的に大きな制裁金を課された

米当局が1社に課す制裁金としては過去最高――。ホンダが不名誉な”記録”を米国でつくってしまった。

「ホンダを含む全ての自動車メーカーには、果たさなければならない安全の責任がある。言い訳は許されない」。米国のアンソニー・フォックス運輸長官は1月8日に発表した声明の中でこう述べた。

同日、米運輸省道路交通安全局(NHTSA)は、死傷事故などの報告義務を10年以上怠っていたとして、ホンダが民事制裁金7000万ドル(約84億円)を支払うことで合意したと発表した。

制裁金の上限は3500万ドルだが、ホンダには死傷事故や損害賠償請求の報告漏れと保証期間中の部品交換の報告漏れというそれぞれに、法律で定められた上限の制裁金が課された。結果、合計7000万ドルというNHTSAが1社に課す制裁金としては、過去最高の金額になった。

過去最高額の2倍の制裁金

運輸長官が声明まで出して各自動車メーカーに安全の自覚を促したのは、2014年が米国の交通行政にとって特別な1年だったことが大きい。

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NHTSAが公表した資料。2014年に制裁金を課したメーカーの一覧で、写真中央に「Honda, $70,000,000」とあるのが、今回合意した7000万ドルの制裁金。

ホンダ以前に最高の制裁金を課されていたのがゼネラルモーターズ(GM)だった。2014年5月、点火スイッチの不具合のリコール(回収・無償修理)対応に遅れがあったとして、NTHSAはGMに当時最高の3500万ドルを課した。その後、リコール件数は積み上がり、10月には対象車両が世界累計で3000万台を超えた。

2014年に生じた法律違反でNHTSAがメーカーに課した民事制裁金の合計は1億2600万ドルと、NHTSA43年の歴史の中で過去最高を記録した。そのうち半分以上をホンダの制裁金7000万ドルで占めるのだから、問題の大きさが伺える。

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