中小企業を襲う税制改正、相続税の負担も拡大

中小企業を襲う税制改正、相続税の負担も拡大

恒例の「年の瀬決着」となった2011年度の税制改正大綱作り。09年に政権に就いた民主党政権としては初めてゼロから作る、本格的な税制改正となった。

今回は「格差是正」と「デフレ脱却」が最大のテーマとなった。個人所得税は年収1500万円超の給与所得控除に上限を設けるほか、成年扶養控除を見直し、税制の所得再分配機能の回復を目指す。一方、財政再建よりデフレ脱却を優先し、1999年以来の法人税率引き下げを決断。また、地球温暖化対策税や雇用促進税制など、新たな税制を導入し、「民主党らしさ」を懸命に打ち出そうとした。ただ、肝心の消費税の増税には触れずじまいで、抜本改革は11年度以降に持ち越しとなった。

大和総研の吉井一洋・制度調査担当部長は「法人税は20%くらいに下げないと意味がなく、法人税の課税ベースのやりくりだけでは無理。いろんな分野の重要な課題も先送りになった」と批判する。

中小企業は7割が赤字 法人減税効果は不透明

法人税減税には約1.5兆円の財源が必要とされる。法人に対する政策減税の見直しなどで全額を調達できず、不足分は所得税や相続税の増税分などが充てられる。財源面から見ると、「個人は増税で法人は減税」の色合いの濃い税制改正となったことは否定できない。

中小企業の軽減税率は18%から15%に引き下げられる。民主党は09年の総選挙で、中小企業の法人税を11%へ引き下げることをマニフェストに掲げた。今春の統一地方選挙を控え、逆風にあえぐ民主党議員にとって、減税は選挙への追い風になるように見える。

だが、中小企業側の評価はそれほど高くない。

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