「第47回衆議院選挙」の選挙特番が14日、各局で放送されましたが、テレビ東京「池上彰の総選挙ライブ」(後7:50~10:00)が11.6%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)を獲得。民放の中では事実上の圧勝となりました。
前回から話題となっている「テロップ情報」「池上さんの中継インタビュー」を中心に、なぜ今回も高視聴率だったのかを読み解きます。
今回、選挙特番で高視聴率を獲得したのは次の3局です。
NHKは、毎年、選挙報道では強いですが、実は、一昨年、昨年とじわじわ視聴率を下げています。今回は14.6%、しかも、NHKを退職した池上彰さんの番組にあと少しというところまで追い上げられているというのは、かなりショックなのではないかと思います。
テレビ朝日も健闘したと報道する記事もありますが、テレビ朝日は選挙特番ではなく、この時間帯、選挙&フィギュアスケートショーでした。羽生結弦さんの演技が大きく視聴率に貢献したのです。
この数字を見て、「こんなことならウチもテレビ朝日のように『混ぜれば』よかった」と思っている局もあるはずです。特に、日本テレビは、いつもの日曜日なら20%前後取れているのに、今回は10.1%。「世界の果てまでイッテQ!」を放送していたら、余裕で同時間帯1位だったかもしれません。
ということで、今回も実質、テレビ東京の勝利となった選挙特番。最初から最後まで冴え渡っていた、当選者紹介のテロップと、池上さんのインタビュー術に注目して、その勝因を探ります。
“池上無双”のここがスゴイ
かつて、選挙特番といえば、「つまらない番組」の代表でした。
筆者などは、NHK報道局時代、選挙番組をやらなくてもいいように、事前に企画を10本ぐらい出して、避けまくっていたものです。
「選挙番組で、当確を間違えた人が地方へ飛ばされたまま帰ってこなかった」
「当選者の漢字を間違えた人が左遷された」
そんな都市伝説のような“選挙伝説”が局内では流布しており、「そんな恐ろしいものにはかかわるまい」と必死でした。
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