第一生命、戦後初めてニッセイを抜く

上場を機に積極策に。窓販専門会社が奏功。

第一生命保険本社ビル。かつて連合国軍総司令部(GHQ)に接収されたことで知られ、マッカーサーの執務室が保存されている(撮影:尾形文繁)
 

保険料等収入で戦後初めて第一生命が首位に

首位戦線に異変あり――。2014年度中間期(4~9月期)決算。第一生命保険が、新契約および保険料等収入で、日本生命保険を追い抜いた。

新契約は営業成績を示し、保険料等収入は売上高に相当する重要な指標だ。保険料等収入は第一生命が前年同期比22%増の2兆5869億円、日生が同4%増の2兆4682億円。半期とはいえ、第一生命が保険料等収入で首位に立つのは戦後初だ。

日生は15年度が最終年度となる中期計画の中で、新契約シェア首位を掲げている。その2年目で計画頓挫となればメンツは丸潰れだ。決算説明会では、「下期に向けてそうとう努力をしないといけない」(児島一裕常務執行役員)と、危機感をあらわにした。

第一生命の業績を牽引したのは、銀行窓口での保険販売を手掛ける第一フロンティア生命だ。中間期の新契約年換算保険料(ANP、一時払いや月払いなどを期間で調整し1年分の保険料に直した総額)は、前年同期比5割増の833億円と、第一生命単体を上回る。保険料等収入も同6割増の9558億円に達した。

第一フロンティアの強みは、銀行窓販専門部隊ならではのきめ細かさ。銀行や保険利用者の声を迅速に反映する商品開発力に加え、定額や変額、終身、個人年金など豊富な品ぞろえに定評がある。

一方、日生は、銀行窓販部門を本体内に抱える。体制が原因とは言い切れないが、結果的に商品展開をはじめ、売り手の銀行や顧客のニーズをとらえる点で、後れを取った。日生の中間期時点のANPは204億円。説明会で「商品開発や供給など、今後(改善策を)検討する」(児島常務)としたが、すぐに挽回するのは難しい。

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