トヨタがインド攻略小型車「エティオス」発表、出遅れ挽回の切り札となるか

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トヨタがインド攻略小型車「エティオス」発表、出遅れ挽回の切り札となるか

トヨタ自動車は12月1日、インドのバンガロール市内で、インド向けに開発した小型車「エティオス」を発表した。

 同日から受注を開始したセダンタイプは新開発の1.5リッターエンジンを搭載し、燃費はリッターあたり17.6キロ。2011年4月には1.2リッターエンジンを搭載したハッチバックの「エティオス Liva」も発売される予定だ。

 先行発売されたセダンには4つのグレードを設け、もっとも高いVXクラスで68万6500ルピー(128.4万円)、もっとも安いJクラスでは49万6000ルピー(92.8万円)で販売する。

インドの自動車市場では7割以上をコンパクトカーが占めているが、トヨタはエティオスの投入によって本格的にこの最大の激戦市場に参入する。2011年にはセダンとハッチバックの合計で7万台を販売する計画だ。

北米、欧州、日本での収益が細っているトヨタにとって新興国ビジネスの強化は待ったなしの課題だ。今後、トヨタはエティオスをベースにした新興国専用車シリーズ「EFC」をブラジルなどで順次発売する計画で、インドでの成功はその試金石となる。エティオス発表会を終えた豊田章男社長は、同日午後に日本メディアの記者団の取材に応じた。主なやり取りは以下の通り。

--エティオス発表にあたっての感想は。

グローバルな品質をもち、かつインドの道、インドのお客様に適したクルマを発表することができた。新興国の代表であるインドにおいて、このクルマをベースに市場が生まれてくるようなクルマに仕上げられた。ご期待いただいていい。

--トヨタにとってインド市場の位置づけは。

日本を含めて自動車先進国がクルマの将来に対して悲観的ななかで、新興国は本当に元気だ。トヨタもその成長に遅れないようについていきたい。エティオスをベースに新興国で頑張っていきたい。インドでは本格的なモータリゼーションの波に、エティオスとともに乗っていきたいと思っている。

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