新発想!「街灯」がEVの充電スタンドに変身 <動画>自動車と環境の国、ドイツの知恵
電気自動車を普及させるための最大のネックは「ガソリンスタンド並みに充電スタンドを準備できていない」ということだ。それは日本だけでなく、自動車先進国のドイツでも同じである。
どのようにすれば、充電ポイントを増やせるか。あるドイツのベンチャー企業は、簡単に充電スタンドを増やせる方法を思いついた。充電ソケットを既存の街灯に設置すればいい、というものだ。
その会社の名前は、ウービトリシティ。 ウービトリシティの創業者はフランク・パウェリトク氏。この動画のインタビュー(24秒~)で「電気自動車の普及に必要なのは、充電するポイントを増やすこと」と語っている人物だ。
ドイツ政府は温室効果ガスの排出を減らすために、通常の自動車の数を減らすことを目標に掲げている。普及を促進するために、電気自動車を購入するドライバーに対してはインセンティブもある。
しかし、パウェリトク氏の言葉を待つまでもなく、重要なのは購入時のインセンティブではなく、充電スタンドを拡充し、使い勝手を改善することだ。そこでウービトリシティは、ベルリンに拠点を置く電力供給会社、ストムネッツと提携することで、このアイデアを実行に移した。
具体的な使用方法は?
利用方法は極めてシンプル。まず、ドライバーは電気料金を前払いしておく。そして専用の充電用ケーブルをクルマに積んでおく。そして駐車した際に、街灯の充電ソケットと電気自動車をケーブルでつなげばいいのだ。
このアイデアの優れている点は、設置コストの安さである。なにしろ、ほとんどの街灯にはすでに系統配電から電力が供給されている。パウェリトク氏によると、街灯1つに充電器を備え付けるためのコストは、たったの300~500ユーロ。つまり3万~5万円だ。街灯に取り付ける充電用ソケットの費用を考えても、きわめて安く収めることができるという。BMWも同様のシステムを開発しており、来年からミュンヘンで試験をする計画。世界中の街灯が充電スタンドになる日がやって来るのかもしれない。
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