就活、売り手市場でも油断できない理由

「後ろ倒し」だが実質的な選考はもう始まっている!

いよいよ来週から12月。1年の総仕上げの時期だが、現役の大学3年生には現実が迫る。就職活動である。例年だと12月から就活は本格化してくる。ただ、今年は違う。こんな学生の声が方々から聞こえてきている。「まだ大丈夫でしょ」。就活の時期が、“後ろ倒し”になるからだ。

2013年9月、経団連(日本経済団体連合会)は「採用選考に関する指針」を発表。2015年に行われる2016年卒(現在の大学3年生)の就活から、会社説明会などの採用広報活動の解禁は従来の12月から翌年3月に、面接などの選考開始は同4月から8月へと変更されることになったのだ。

後ろ倒しの議論は、商社の業界団体である日本貿易会を中心に、4年ほど前からあったが、安倍政権の強い後押しを受け、今回ようやく具体化した。

そもそもの目的は「学生が本分である学業に専念する十分な時間を確保するため」と、経団連の指針には書かれているが、この指針自体が早くも有名無実化しつつある。16年卒の優秀な新卒学生を囲い込もうと、企業はもう動き出しているのだ。

インターンシップが急増

景気回復に伴う人手不足も重なり、多くの企業が採用意欲を高め、学生優位の「売り手市場」となっている昨今、2015年の就活も人材争奪戦となるのは必至。はやる思いが現れているのは、急増するインターンシップだ。

就職情報サイト「リクナビ2016」のプレオープン版にインターンシップの情報を掲載したのは、約2700社に上る。前年比では倍増、そしてリクナビ史上過去最高の数字だという。文化放送キャリアパートナーズの調査でも、今年以降有効になる採用手段として、最も多くの企業が選んだのが「大学3年生対象のインターンシップ」となった。

次ページ来年出てくる「内々定の打診」とは?
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