アベノミクスへの審判は、すでに下っている

消費税10%を延期しても、来年は景気後退?

2012年12月、国会で首班指名を受ける安倍首相。筆者はアベノミクスに当初から懐疑的だった(撮影:尾形文繁)

2014年の後半に入ってから、私は日本経済についてはあまり語って来ませんでした。それは、「東洋経済オンライン」の連載やブログ、拙書などで2013年から2014年前半にかけて、アベノミクスが失敗する原因について、すでに散々語ってきたからです。(例えば2013年版の連載では、2013年3月7日の記事『アベノミクスは歴史の教訓を何も学んでいない~通貨安政策は格差を拡大させるだけ』で、初めて取り上げています)。

日銀の「過剰な量的緩和」は、格差を招くだけ

私は通常、1年間に2冊くらいのペースで本を書いていますが、2013年に限っては意欲的に6冊もの本を書き上げました。通常の仕事との両立が厳しかったにもかかわらず、なぜそんなにも意欲的に書くことができたのかというと、「日銀の過剰な量的緩和は日本国民を不幸にする」と確信しているからでした。

ところが、アベノミクス(日銀の量的緩和)を支持する方々からは、多くのご批判をいただくことになり、過剰な金融緩和が招く副作用について、多くの人々にご理解をいただくのは難しかったようです。いくら「設備投資は増えない」「輸出は増えない」「消費税増税の影響を過小評価しすぎだ」と論理的にわかりやすく説明したつもりでも、感情的に理解しようとする人々が少なかったように思われます。

しかし、景気後退の足音が聞こえてきている今となっては、もう1回だけでも論理的に説明すれば、「なぜアベノミクスが失敗するのか」を理解してもらえるのではないでしょうか。

次ページ「リフレ派」の2つの中心的な考え方とは?
関連記事
Topic Board トピックボード
人気連載
Trend Library トレンドライブラリー
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

Access Ranking
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチ
行き詰まる東電支援<br>原発最後の選択

賠償費用も廃炉費用も想定から大きく上振れし、東電支援スキームは破綻の瀬戸際。東電の発電所を売却し、その代金を賠償や廃炉費用に充て、東電を送配電会社に再編する構想が浮上。