ローソン、成城石井を買収した真意とは?

玉塚元一社長に独占インタビュー

旭硝子、日本IBM、ファーストリテイリング、リヴァンプを経て5月にローソン社長に就任した玉塚元一氏。今度こそ、”結果”が問われる
行方が注目された高級スーパー「成城石井」(非上場)を10月末にローソンが買収する。12年間ローソンを率いた新浪剛史前会長(現サントリーホールディングス社長)から、5月にバトンを継いだのが玉塚元一社長だ。この半年間で、シネコン運営のユナイテッド・シネマ買収や、広島地盤のコンビニ・ポプラへの出資も決めたが、「多角化ではない」「玉塚色は意識していない」と言い切る玉塚社長。その真意を直撃した。

 

──この買収はシナジーが低いとの評価もある。狙いを聞かせてください。

小商圏の製造小売業という本業の強化だ。成城石井は原材料調達から製造方法まで非常にこだわっている。粗利率が約40%と高く、一方で生鮮品の構成は20%以下で、都市型生活のニーズを満たすモデル。高額消費と低価格志向という二極化が進む中でこれは武器になる。

また関東は、2020年に東京オリンピックもあり、重要な市場だ。だがローソンは関西発祥ということもあって強くない。ローソンでは出店が難しい、(富裕層の多い)都市型の立地や駅構内でも、成城石井なら出せる。

僕も個人的に成城石井が大好き(笑)。ワインはだいたい成城石井で買う。接客もすごくよい。フレンドリーで、売り場もきちんと見ている。このDNAは大事に守る。

われわれが学ぶところはたくさんある

──成城石井は独立心の強い企業ですが。

原さん(原昭彦・成城石井社長)とは、サシでかなり話した。『ぜひ、ローソンのインフラを徹底的に活用させてもらい、成城石井の価値を上げたい』と言っていた。もともと、ナチュラルローソンで成城石井の商品を扱ってきたので、これまで何度もお会いしたことがあった。

まずは、僕らが成城石井を150%理解したうえで、支援するのが大事。『ローソンのスイーツはおいしいから置いて』なんて押し付けるのはよくない。それはダイヤモンドの原石である成城石井の価値を損なう行為だ。(逆に)われわれが学ぶことはたくさんあり、うちのエース級の商品担当を出して勉強させる。

一方でお客様の目に触れない部分で、物流や原材料調達、出店開発などでは貢献できる。成城石井の出店開発部隊は3人ほどだが、ローソンは250人くらいいる。

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