楽天の「妄想力」、次に狙う革命はこれだ!

エアアジアとの提携に籠められた深い意味

日本では、経営者の力によって、価格革命が進んできた。ヤマト運輸の小倉昌男氏の戦いにより、「モノを運ぶコスト」は下がった。「情報を運ぶコスト」も、ADSLに取り組んだソフトバンクの孫正義氏の戦いにより、世界最安値の水準となり、競争が広がった。
ところが、なぜか「人を運ぶコスト」については、いまだに高い。飛行機も、鉄道も。つまり、そこに大きなビジネスチャンスがあるということだ。7月に行ったエアアジアとの提携には、大きな意味がありそうだ。
経営の執行を幹部に任せるようになった今、三木谷浩史会長兼社長は、「大きな打ち手」に集中するようになった。次には、どのような分野に取り組むのだろうか。

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山田:創業から振り返ると、楽天はオリジナルな事業をゼロから作ってきた、という自負があると思います。いわば「0 to 1(ゼロ・トゥ・ワン)」であって「1 toN(ワン・トゥ・エヌ)」ではない、ということだと思います。その思いはありますか。

三木谷:はい、それはありますね。

楽天にはオリジナリティがある

山田:今のベンチャーを見ますと、ある意味でゼロからのイノベーションではなく、似たようなものをやるというか、応用型が中心です。

三木谷:アメリカのコピーが多い。

山田:とはいえオリジナルのものを作るというのは、ある意味、怖いわけですよね。すでに世の中にあるものをコピーしたほうが楽な面があると思うので。そこはやはり怖さとか、恐ろしさという感覚があるのでは。

三木谷:恐ろしさですか(笑)、どうですかね。まあ、楽天だっていろいろと買収しており、すべてを生み出しているわけではない。ただ、オリジナリティはあると思っています。だいたい二番煎じというのは、ほんまもんにはならないと思うんですよ。だから真似するだけじゃダメ。自分のオリジナルの発想を入れていく。さもなければ、ユーザーの心に火はつけられない。面白いね、と思ってもらったり、わくわくしてもらったり、というような機能なりサービスなりを開発していくことが重要だと思っています。

良くも悪くも、私はそういうことしかできないんだと思うんですね。真似すると、「それつまんねえな」みたいに思ってしまう。もちろん、10を100とか1000にするのが得意な人もいると思いますが、人の真似ばっかりするのって絶対に面白くないですから。要するに、そういうことだと思うんですよね。

ただし、サービスレベルでは各部隊の中でいろいろと競合を参考にしていると思うし、それは当然のこと。もちろん真似されることもいっぱいある。楽天市場のモデルにしても世界中でモニターされていて、そっくりのものが海外にありますよ。

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