――ケンコーコムにとって、「まさにこれから」という時期だ。なぜ今、辞任するのか。
「まさにこれから」だからこそ、(後任に)引き継ぐことにした。Eコマース市場はパワーゲームになっている。こうした局面では、親会社としっかりタッグを組んで成長を加速させることが重要だが、僕自身は創業者でケンコーコムへの思い入れが強く、グループでの調整には不器用だ。
ケンコーコムにとっての最適が、楽天グループにとっても最適とは限らない。たとえば、楽天に最適な物流拠点の配置が、ケンコーコムにとって最適ではないこともある。
だが、調整にもたもたしていると、(Eコマース市場のように)スピードが速い世界では致命的だ。実際、同時期にスタートしたヤフー・アスクル連合に、楽天・ケンコーコム連合は後れを取った。より速く走るには、楽天のペースで走ったほうがいい。そうすればあっという間に追いつけるはずだ。
我慢できないのは自分のわがまま
――それならば、ケンコーコムへの思い入れの部分を、ぐっと我慢することはできなかったのか。
そう考えなかったのは、自分のわがまま。サラリーマン経営者にはなれないという気持ちがあった。自分のやり方で付加価値を出しづらくなってきたら、もっと出せる人に代わるべきだ。
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