日本人の旅に今まさに起きている「5つの大変化」 今だからこそできる旅の形を探してみないか

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2. インスタ映えの終焉

コロナ前は、インスタ映えスポットが人気を博していました。しかし、そういったスポットは多くの観光客が訪れ、どうしても密を避けることができません。

そのため、リスクを取ってインスタ映えに行くくらいなら、誰かがオススメする定番の人気スポットではなく、本当に自分がやりたいことをし、行きたいところに行くという、自分満足度が高いオリジナルの旅をする人が増えています。

コロナで予約が必要な施設や営業時間がイレギュラーな施設が増えてきていることから、旅先でのトラブルやハプニングにも柔軟に対応できるように「詰め込みすぎない旅行」も増えてきています。そんな旅の場合は、数あるアクティビティの中からやることを厳選する必要があり、それが、自分が本当にやりたいことを選ぶ旅が増えている要因にもなっているのではないでしょうか。

そういった意味でも、誰かのオススメでしかないインスタ映えスポットはどんどん価値が低下し、それよりも、ニッチでも確実なニーズがあるスポットや熱狂的なファンがついているスポット(例えばサウナやキャンプなど)の方が、人気が出てきているのではないでしょうか。

旅で「リフレッシュ」できるワケ

3. 非日常をいかに作るか

旅の最大効果は、「旅先の経験によって心の疲れがリフレッシュされることで、旅から日常に戻った時に、ポジティブな気持ちになれて、やる気がみなぎること」だと考えます。

私は、コロナ前は、週末だけで海外旅行へ行きまくっていました。もちろん体力的には疲れますが、心の疲れがリフレッシュするため、帰国後の仕事もがんばろう!と思えて、旅をしたことによって旅を終えたあともつねにいい影響があり、だからこそ短い時間でも、仕事のためにもなると自分を言い聞かせて、世界中を飛び回っていました。

その旅先での心のリフレッシュ。1番の要因となっていたのは、「非日常を感じること」です。旅先での非日常体験が、日常から私たちを解き放ち、心に安らぎと刺激を与えてくれていたことでしょう。

コロナになって、一番気軽に味わうことが難しくなったのが、その"非日常"ではないでしょうか。長く続いた緊急事態宣言、在宅でのテレワーク、ステイホームなどによって、非日常がない暮らしをされている方がほとんどではないでしょうか。そのせいで、心の病を患ってしまったと言う話もよく聞きます。

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