ゴルフ界「練習生のツアー大会」新設する深い事情 意外と知らないトップ以外のゴルファーの実情

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今年2月に発足した一般社団法人日本チャレンジゴルフツアー協会(JCG)。前列中央が古賀尚文JCG理事長、その向かって左隣が藤井かすみアンバサダー(写真提供:JCG)

ゴルフのプロツアーでは、トーナメント1試合に勝てば、会社員の平均年収の数倍の賞金を得られる。ちなみに、今年のマスターズで日本男子選手として初めてメジャー優勝した松山英樹の優勝賞金は207万ドル、日本円で約2億3000万円。これだともう生涯収入に近いぐらいだ。

賞金だけ、とは言わないが、そんな「夢」があるのがプロゴルフという職業。自分の技術でかなえられる可能性がある。

このコラムでも何度か書いているが、そうした夢をかなえられている選手は、多くはいない。日本のプロゴルフは、レギュラーツアーと呼ばれる日本ゴルフツアー機構(JGTO)の男子ツアー、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の女子ツアーがある。

常時試合に出場できるのは、毎年顔ぶれが少しずつ変わるが、男女とも100人ほどだろうか。なお、現在行われているツアーについては、2020年シーズンがコロナ禍で試合数が大幅に減ったことから、2021年シーズンと統合して1シーズンと定義されている。

女子は賞金5000万円以上が27人

では選手たちはどれだけの賞金を稼いでいるか。

最新(8月22日終了時点)の賞金ランキングを見ると、5000万円以上を稼いでいる選手は、男子ツアーでは星野陸也の7739万円を筆頭に5人、女子ツアーでは、5000万円以上が小祝さくらの1億7050万円を筆頭に27人いる。1000万円以上は男子ツアーが47人、女子が87人だ。

女子はすでに38試合、男子は17試合が行われている。1試合(3~4日間)の経費は会場への距離などで変わるが、20万円ほどといわれる。ずいぶん稼いでいると感じるだろうか、思ったより少ないと感じるだろうか。

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