すき家「もうワンオペやめます」の本気度

創業32年目、初めての最終赤字見通し

8月6日の会見。会場は途中でクーラーが切れ、小川会長は着ていた背広を脱ぎ、終盤は腕まくりし、時折、ハンカチで額の汗をぬぐいながら説明した。

「やり方に問題があれば変える。ルールに問題があれば変えるという考え方です」。第三者委員会による報告書の提出から6日後、ゼンショーホールディングス(HD)の小川賢太郎会長兼社長は会見でこう語った。

8月6日、牛丼チェーン「すき家」を全国展開するゼンショーHDは、深夜時間帯の一人勤務体制(ワンオペ)について、9月末までに全店舗での解消に取り組むと発表した。同社が設置した第三者委員会では、接客から清掃、調理などすべてを一人でこなすワンオペについて「過酷なもの」と指摘し、「深夜時間帯における一人勤務体制の解消を早急に実現すべき」と提言。だが、委員会の報告書が公表された7月31日、事業会社ゼンショーの興津龍太郎社長は「適正な人員配置ができるように努力する」とし、具体的な方針を示していなかった(関連記事「それでも「すき家」は店を出す」)。

ワンオペを二人勤務体制に変える

その後、社内で議論を行い、「可及的速やかにやめるべきではないかという結論に至った」(小川会長)。現在、全国で約2000店あるすき家のうち、940店でワンオペが続いている。全店の解消に向けて、近隣店舗からの人のやりくりや、外国人留学生の採用強化を進める。それでも人の手当がつかない店舗は、10月1日以降、深夜時間帯(0時~5時)を中心に営業を休止する。

今回、ゼンショーHDはワンオペ解消の取り組みと併せて業績見通しの下方修正も発表している。2014年度の売上高は従来予想から128億円減の5250億円、営業利益は同78億円減の80億円まで引き下げた。この見通しは、人手不足に伴う3月以降の一時休業や、食材価格の上昇、人件費増加といった要因に加え、940店でのワンオペがひとつも解消できないというワーストシナリオに基づいたものだ。

業績見通しは保守的にしたものの、小川会長はワンオペの解消について、人のやりくりで「まずは半分。460から470店というところにはすぐに持っていけるのではないか」と会見で述べた。9月末にワンオペの解消がどこまで実現できるかが、今期の業績を左右することになる。

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