KDDI田中社長、「Firefox端末は必ず出す」

シリーズ「これからの通信」 KDDI(後編)

 国内インフラ投資の考え方について話をうかがったKDDI田中孝司社長インタビューの前半だったが、後半は携帯電話事業を巡る多様な話へと展開した。
 と、本題に入る前にひとつ報告をしておきたい。2.1GHz帯の実人口カバー率について、田中社長の話として88.8%と記したが、公開当日の決算発表の場で田中社長は同エリアに関して90%を突破したと発表している。これは田中社長へのインタビューを7月10日に行い、それを決算発表に合わせて掲載したためだ。視点を変えれば、3週間以内に1.2%を増やしてきたということもである。
 さて、後半はインフラ整備の話も並行して進みつつも、端末や販売施策などの面についても聞いてみた。 前編はこちら

――VoLTE(ボルテ)をきっかけに、LTE、LTE-Advancedに多様な通信機能を統合していく考え方は大きな可能性があるように感じるのですが、対象端末がスマートフォンだけとなると、少し弱い気もします。日本はタブレットが欧米よりも伸びていませんよね?

モバイル端末とモバイル回線でユニファイドコミュニケーションという考え方を応用すれば何か新しいコンシューマ向けアプリケーションが生まれる可能性が高いと考えている理由は、他にもあります。で、何か新しいコンシューマ向けのアプリケーションが生まれる可能性が高いと考えている理由は、他にもあります。ひとつはWiFiの技術進化。もうひとつは、タブレットの売り上げが、ついに日本でも上がってきているということです。タブレット端末は、海外の爆発的な伸びに対して、日本ではなかなか受け入れられないと感じていましたが、やっと数字として上がってきました。端末の画面サイズや使われ方が多様になればアプリケーションも多様化するでしょう。

タブレットは過去最高売り上げを毎月更新

―― 「日本ではなぜタブレットが伸びないのか」という話題は以前からありました。今回、数字が上がってきた理由はなんでしょうか。

ここ数カ月、ずっと数字が上向きで上昇傾向にブレがありません。ただ、理由はまだ分析しきれていません。何か大きな市場環境、あるいはアプリケーションやプロモーションなどで大きな変化があったわけではないのですが。販売傾向を見ると、レイトマジョリティがスマートフォンに行くのではなく、フィーチャーフォンを使いながら、もう一台としてタブレットを選んでいる傾向があるようです。もちろん、販売総数として考えれば、スマートフォンよりもずっと小さなものですが、過去最高の売り上げを毎月更新しています。

携帯電話のネットワークが、スマートフォンに適応することで、全国どこでも高速な通信が行えるようになりました。クラウドへのアクセス速度、容量ともにストレスがなくなり、端末もサクサクと応答して動きます。そんなことも、用途としての広がり(タブレットの販売増)を支えているのかもしれません。

―― WiFiの話が出ましたが、WiFiにつながると遅い、あるいは通信できなくなる、といった理由から、公共施設などで自動的にWiFiに繋がることを嫌う人も多い。この状況は以前と変わっていないと思います。

当初はとにかく、素早く公衆無線LANを展開するためにWiMAXを用いた無線LANアクセスポイントを増やしました。しかし、これは初期段階の対策で、その後、それらは固定回線へとトラフィックが落ちるように変更をかけていますから、順次速度の問題は改善されているはずです。

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