KDDI田中社長、「僕の計画をすべて話そう」 シリーズ「これからの通信」 KDDI(前編)
――cdmaはデータ通信と音声通信が同時には行えない仕様になっていたので、その考えは理解できます。しかし、UMTS(W-CDMAのこと)であってもデータ通信と音声通信の同時利用は可能でしたよね。
UMTSのコンカレンシー(並列性)な部分は、実際にはフォールバックなどもあって利点を生かせていません。昔からUMTSで通話中にもデータが裏で流れているのが利点だと言われ続けてきましたが、しかし今のタイミングで言えば、LTEと3Gの間を行き来しますから。しかし、VoLTEならば同じLTEネットワークの中を音声が同時にIPで流れるわけです。これならば昔、企業向けに流行ったユニファイド・コミュニケーションを、ひとつの携帯端末で提供可能になります。
新しい使い方が生まれることに期待
――確かにユニファイド・コミュニケーションという考え方は、VoLTEを活かす上でのキーワードになりそうです。コンシューマ向け端末でも応用領域があるでしょうか。
具体的に”これだ!”というような用途を見つけているわけではありませんが、これだけ通信回線を通じたサービスが多様化し、回線の帯域も広がり、レイテンシーも下がりました。端末はどれを使ってもサクサクと動きますし、どのクラウドサービスを使う場合でも、アプリを通じて簡単に使いこなせます。こんな時代にまで進化したのですから、何か新しい使い方が生まれるのではないか、という期待は強く持っています。
専門用語が多く、理解しにくかったかもしれないが、なるべくわかりやすく注記を入れた。「雰囲気」はつかむことができたのではないかと思う。元々、インフラ整備を担当してきた田中社長らしく、ネットワーク整備についての考え方については、かなり深い部分まで話をしてくれた。
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