米国を賑わす「新世代アイスクリーム」の秘密

アイスクリームへの愛が、イノベーションを生んだ!

新世代のアイスクリームはいかにして生まれたのか?(スミッテン・アイスクリームHPより)

フレーバーもブランドもすっかり出尽くした感のあるアイスクリームだが、イノベーションの余地はまだまだある。そんなことを感じさせるのが、サンフランシスコのスミッテン・アイスクリームだ。

スミッテン・アイスクリームは、液化ナイトロジェンを利用してアイスクリームの材料を急速に低温度で冷却するのが特徴だ。低温度で混ぜ合わせれば水分が細かい粒子の状態で凍り、スムーズなアイスクリームができる。冷却する間は、特製の二重らせん形撹拌器も利用して、材料ミックスを細やかにかき回す。そのうえ、粘着性を測るセンサーがアイスクリームのスムーズさに目を光らせている。

ほかにはない舌触り

舌触りが特徴だ(同社の公式ツイッターより)

古くからあるアイスクリームがこんな新しい方法によって作られた結果、スミッテン・アイスクリームはいろいろな話題を呼ぶことになった。ひとつは、そのスムーズさと味。パテントも持つこのアイスクリーム機「Brrr(ブラー)」は、ほかにはない舌触りのアイスクリームを生み出すが、スミッテンはそれに加えて季節のフルーツにナッツを混ぜたりして新奇な味の発見にも努力を絶やさない。

また、その場でアイスクリームをひとり分ずつ作ってくれるというのも、スミッテンならではの楽しみだ。アイスクリームは作り置きすると、せっかくの細かな粒子が大きくなってしまう。スムーズなままで食べてもらいたいからこそ、スミッテンは、客の注文に合わせてひとり分ずつの材料を混ぜ、その場でBrrrマシーンを稼働させるのだ。それを見る面白さも、スミッテンの話題作りに大いに貢献した。

産みの親は、アイス好きのコンサルタント

スミッテン・アイスクリームを創設したのは、ロビン・スー・フィッシャー。フィッシャーは幼い頃からのアイスクリーム好きだが、アイスクリームがイノベーションを必要としていると感じたのは、大学卒業後、コンサルタント会社で仕事をしている頃だった。

毎日のハードな仕事後、アイスクリームを食べるのを楽しみにしていたフィッシャーは、その作り方が昔からちっとも変わっていないのに気がついた。おいしさを演出するために添加されている乳化剤や安定剤などの化合物も気になる。こんな先端テクノロジーの時代には、もっと別の作り方があるのではないか。ふと、そう考えたのだ。

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