続発する施工トラブル、「太陽光」普及に冷や水

政府の普及支援策もあり、2009年度の太陽光発電設置件数は前年度比3倍に拡大した。その一方で、急成長による“負”の部分が、深刻な問題として急浮上している。

負の部分とは、販売・施工にまつわるトラブルのことだ。国民生活センターに寄せられた太陽光発電の施工に関する09年度の苦情件数は、08年度から1・5倍に増えた。住宅リフォーム・紛争処理支援センターの担当者も「トラブルが表面化しつつあるのは事実」と懸念する。「取り付けた際にネジ杭がはみ出ていた」「キーンという高周波の音が出る」など、消費者からの苦情が増加傾向にあるという。

特に多いのが雨漏りのケースだ。島根県で農業を営む50歳代の田中厚(仮名)さんも被害者の一人。ある時、屋根の上から雪解けの雫がポトリ、ポトリと、そのまま2階の寝室に落下してきたという。

「100年前からある家だが、どんな大雪の日でも雨漏りなんてしなかった」と田中さんは憤る。すぐにその前年に取り付けた太陽光パネルのせいだと直感。急いで販売施工業者を呼び寄せたところ、太陽光パネルの上に積もった雪が下の日本瓦を押し潰したことが原因とわかった。これは、太陽光パネルの下の架台の耐荷重設計に際し、予想される降雪量を十分反映させなかったことから生じた施工ミスだった。

それでもこのケースはいい方だったかもしれない。業者がすぐに対応できたためだ。実は、「これまで有象無象の業者が参入と退出を繰り返したため、消費者によっては問い合わせ先すらわからないことも多い」と、太陽光発電の仲介サイト「太陽光発電システム見積り工場」運営人の菱田剛志さんは指摘する。

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