トップ直撃!春秋航空「日本進出計画」の全容 "黒船LCC"に勝算はあるか

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8月から日本の国内線にも就航する予定の春秋航空の機体(写真:Imaginechina/アフロ)

日本の「空」に旋風を巻き起こしている格安航空会社(LCC)。ピーチ・アビエーションやジェットスター・ジャパンなどの“和製LCC”が就航から3年目を迎えたこの夏、新たなプレーヤーが参入しようとしている。

春秋航空日本(本社・千葉県成田市)。中国・上海を本拠とする春秋航空が中心となって設立したLCCで、成田国際空港を拠点に広島、高松、佐賀に路線を張る予定だ。

独自路線で差別化

競争が激化する日本の空で、中国発の“黒船LCC”に勝算はあるのか。この問いに対して、春秋グループ会長である王正華会長の息子で、春秋グループ日本代表、春秋航空日本の会長を務める王煒氏は、独自戦略を強調した。

「春秋航空日本は、成田を拠点にまず広島や高松、佐賀に路線を張る計画だ。LCCはまだ日本に定着していない。特に広島は、中国人に限らず、東南アジアや欧米のお客様のニーズがあると考えている。機内で就航地のお土産やドリンクなどを販売して、他社との差別化を進める」

先行する和製LCCが、成田や関空を拠点に沖縄、札幌、福岡などとを結ぶ、いわゆる幹線を中心に勝負するのに対し、春秋航空日本はまずは主要都市への路線を外した。これは着陸料の安さに着目したものと見られがちだが、春秋航空本体は上海から高松、佐賀に路線を張っており、連携を意識した戦略といえそうだ。

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