本田内閣参与、「追加の金融緩和はない」

景気や物価は今のところオントラックにある

 7月9日、本田悦朗内閣官房参与は、景気や物価は今のところ日銀の物価安定目標の達成に向けてオントラックであり、予想インフレ率の落ち込みがなければ日銀は追加緩和しないだろうとの見方を示した。写真は2011年10月、都内で撮影(2014年 ロイター/Issei Kato)

[東京 9日 ロイター] - 内閣官房参与の本田悦朗静岡県立大学教授は9日、ロイターのインタビューで、景気や物価は今のところ日銀の物価安定目標の達成に向けてオントラックであり、予想インフレ率の落ち込みがなければ日銀は追加緩和しないだろうとの見方を示した。

2%の物価上昇率は、来年4─6月にも達成できると予想。日銀はテーパリングについて準備しておく必要はあるが、オープンに議論すると期待インフレ率が弱まると指摘した。

5月の消費の落ち込み想定外も、7─9月には戻る

本田参与は足元の経済について、4月の落ち込みは想定内だったが、5月の消費や実質賃金の落ち込みは少し想定外だと指摘。このまま落ち込めばデフレに戻ってしまうリスクすら感じているとする一方で、7─9月のどこかで必ず戻ってくると予想した。特に、労働市場のタイト化で名目賃金が上昇している点に注目。実質賃金の低下で人件費コストが下がっている企業が正社員を増やし、職業訓練をして生産性を上げるという好循環が実現するなかで、いずれ実質賃金がプラスになると見通した。

日銀が掲げる2%の物価安定目標については「間違いなく達成できる」とし、来年4─6月にも到達する可能性があるとの見方を示した。ただ、2%を達成すればいいのではなく、実質GDPがそこそこ上がってきた状態で2%を達成しないと、アベノミクスの第一の矢は成功といえないと指摘。2%を達成するだけでなく、半年や10カ月の間、2%で安定するかをみないといけないとの考えを示した。安定的に2%を達成することで企業のマインドを変え、ベースマネーの増加をマネーサプライの増加につなげ、成長率を高めていく必要があるという。

日銀の量的質的金融緩和からの出口政策に関しては「日銀の内部で議論されていると思うが、準備しておく必要がある」とする一方、「テーパリングの具体的方法論を、オープンな場で議論しないほうがいい。期待インフレ率が弱まってしまう」と語った。

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