2匹目の「うなぎパイ」はこうして生まれた 浜松の老舗菓子店が半世紀ぶりに新ブランドを投入
浜名湖土産で多くの人が口にしたことがあるであろう「うなぎパイ」。この浜松が誇る銘菓が、発売から半世紀を経て、新たな進化を遂げようとしている。
老舗菓子メーカーの春華堂は、うなぎパイ以来、実に53年ぶりとなる新ブランドの菓子を7月20日に発売する。「五穀屋」「coneri(こねり)」という2つの新ブランドに共通するのは、「菓子とは滋味(栄養があって味がよいこと)である」という同社の企業理念だ。
「からだにおいしい和の知恵菓子」というコンセプトの下に作られた五穀屋は、キビやアワといった五穀と、酒や塩麹など日本古来の発酵食品とを組み合わせた和菓子。たとえば、「五穀まんじゅう いつくさ」の「黒米酒」は、黒米から作った酒を混ぜ合わせたあんこを、同じく黒米を使った生地で包んでいる。実際に食べてみると、甘すぎず、それでいて酒の香りがほのかに漂う、大人向けの和菓子といった印象だ。
真打ちは“新食感のパイ”
だが、うなぎパイを作った春華堂らしさという点では、coneriのほうが上を行っているかもしれない。今回の新商品のために、国産小麦とこうず粉(みそを粉末状にしたもの)をブレンドした「こねり粉」を開発。うなぎパイ製造の職人たちが、この粉で作ったパイ生地を手作業で幾重にも織り込む。生地の間に挟まれたバター風味のマーガリンの香りが口の中に広がる、新食感のパイだ。
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