ニコン、医療新規参入の勝算

カメラ、ステッパーに次ぐ、第三の柱に期待するが…

中期経営計画で医療分野への本格進出を発表する牛田新社長

「大変な事だと認識している。大変でもちゃんとやるという意識を込めて、トランスフォーム(変革)という言葉を使っている」。

ニコンの牛田一雄・新社長(今年6月就任)は、6月17日に発表した中期経営計画をこう説明した。3年連続の増収から一転して減収に終わった前期。そこから復活に至る道程を示せるか。それを試される場だった。

中期計画に掲げたのは、2017年3月期に売上高1兆2000億円、営業利益1100億円である。前期の売上高9805億円から復調する絵を描く。その核になるのが、医療をはじめとした新規事業だ。

成長鈍るデジカメ、ステッパー

ニコンが新しく立ち上げたのはメディカル事業部。既存事業であるカメラなどの映像事業、ステッパーなどの精機事業では、今後緩やかな成長にとどまるため、費用削減による収益改善に頼らざるをえない。その一方、医療という強力なドライバーを得て、成長を実現しようという考えだ。2016年3月期に売上高400億円、17年3月期に1300億円を達成すると見込む。

3年間でゼロから売上高1300億円。牛田社長はその高い目標を達成する手段としてM&Aも辞さない。自前主義を脱却し、メディカル事業をはじめとした新規事業に3年で総額2000億円のM&A資金をつぎ込む事によって、計画を達成しようという算段だ。さらには300億円規模のCVC(社内ベンチャーキャピタル)も設立した。

具体的な製品については、夏以降順次発表していくというが、会見では半導体製造装置の技術を生かしたバイオマイクロアレイや、光学処理技術を応用した小型検査機器が例として挙げられた。

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