子どもを“IT音痴”に育てよう

スマホが壊す人間関係

 グローバル化が進む中、親たちは、子供を世界で通用するエリートに育てるため、日々、努力を重ねている。しかし、若手マザーの中には、子育ての仕方がわからず、周りの助言にも恵まれないケースも多い。そこで、ベストセラー『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』の著者であるムーギー・キム氏の母親で、子供を国際弁護士、国際金融マン、海外著名大学教員、公認会計士に育て上げた著者が、読者の皆様からの子育て相談・家庭相談に回答する。ミセスパンプキンへの相談は、こちらのメールおよび、公式FBページより受付中。
【ミセス・パンプキンへの相談】
 現在、5才と1才の息子がいます。最近、私がスマートフォンを使い始めたところ、5才の息子が興味を示しています。私はあまりITに強くないので私のようにIT音痴にならないよう、なるべく早い頃から子供にはITに慣れさせたいと思っていますが、小学生になってからでもいいのでしょうか。
 アメリカなどでは、早いうちから与えていると聞いたことがありますが、小さい時にしかできない遊びや、九九を覚えていないのにいきなり計算機を持たせるようなことは、かえって良くないのではと思いました。いつ頃からパソコンを与えた方がいいですか?
 ヒカル(仮名)

 

<ミセス・パンプキンからのコメント>

「壊れる日本人」

ヒカル様、ご連絡をくださりありがとうございました。

私は子どもとケータイ・スマホに関しては、感銘を受けた本と出会っています。ノンフィクション作家・柳田邦男氏が、ケータイ・スマホが子どもの人格形成にいかに悪影響を及ぼしているかについて書かれた『壊れる日本人 ケータイ・ネット依存症への告別』などの、数冊の著書です。

ヒカル様のおかげで、子育て中の親御さんたちで、まだこれらの本を読んでおられない方々に、この本と、今回のコラムの題にしましたが、同著の中で紹介されている、「子どもに麻薬をプレゼント!」の意味を、孫引きの形ですがこの欄で紹介させていただく機会を得たように思いました。

子どもに麻薬をプレゼント

異常な事件を起こした少年少女と若者たちを、医療少年院でつぶさに診てこられた精神科医・岡田尊司氏の著書『脳内汚染』を柳田氏は紹介されていますが、「子どもに麻薬」はその中で警告されている言葉です(要約されたものをさらに要約しますことをお許しください)。

「ゲームの敵との戦いで、やるかやられるかの状況に置かれると、交感神経から心臓をドキドキさせるアドレナリンが体内の血液中に大量に放出される。そして必死の戦いの後に敵を倒すと、達成感と共に気分を高揚させるドーバミンが脳内にどっと放出される。脳は一度このドキドキする興奮と強い達成感を経験すると、もう一度それを欲するようになり、その繰り返しはそれに満足できずさらに強い刺激を求めるようになる」。

ゲーム製作者とのいたちごっこですね。

これは麻薬中毒の習慣性と同じ反応なのだそうで、実際の現場に携わる精神科医による詳しい説明は、依存症になる仕組みとその恐怖がよく理解できます。「子どもにクリスマス・プレゼントとしてゲームソフトを与えるのは、LSDやマリファナを贈るに等しいかそれ以上に危険だ」と警告しておられるのです。

岡田氏はまた「人生を生き抜くための基礎となる体験をし、さまざまなことを学ぶための子ども時代の二度とない時間を、映像メディアを相手に費やすことで失われるのは取り返しのつかないこと」とも指摘しています。どの言葉も胸がどきどきするものです。詳しくは『脳内汚染』をお読みください。

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