ANA総会で渦巻いた株主の「懸念」と「要望」

グループを取り巻く"荒波"の象徴か

グランドプリンス高輪で開かれた株主総会には、3317人の株主が来場した

航空機の大量発注。経営危機に陥った資本・業務提携先への経営陣派遣。グループの格安航空会社(LCC)で相次いだ大量欠航。前期減益決算に伴う減配――。

6月23日、東京・品川のグランドプリンスホテル高輪で開かれたANAホールディングス(HD)の定時株主総会。質問に立った12人の株主が経営陣に投げかけた内容はさまざまだったが、総じて言えば全日本空輸(ANA)を中核とする、グループのさまざまな話題や問題に対する「懸念」と「要望」に収斂されていた。

開始時間は10時。12時12分の終了までに3317人の株主が会場を訪れた。決議事案の上程や事業報告、質疑応答などを経て、「剰余金の処分」「取締役10名選任」「監査役2名選任」という3つの議案は、賛成多数で可決された。一昨年(2012年)の総会は出席者同4920人(所要時間は2時間29分)、昨年(2013年)は同3622人(同2時間17分)だったので、少しずつではあるが出席株主数は減少傾向にある。

株主1名が強制退場に

大手航空会社では、ANAHDに先んじて6月18日に株主総会を開いた日本航空(JAL)で議事進行妨害によって株主2名が強制退場となったが、ANAHDの株主総会でも明らかな議事進行妨害とみられる株主が強制退場させられた。質疑応答の最中、質問者でもないのに大声で騒ぎ、意味不明な言動を繰り返していただけに、やむを得ない措置に見えた。

ANAは今年3月下旬、2016年度から2027年度にわたり、ボーイングとエアバスに合わせて5機種、計70機を発注。まとめるとカタログ価格で1兆7000億円にも上る巨額の発注を決めたが、これに伴う資金面の手当てについて株主から質問が寄せられた。印象的だったのは、ANAHDが2012年7月に公募増資を実施して、ダイリューション(株式価値の希薄化)が起きたことを、再び繰り返さないかどうかという懸念の声が挙がったことだ。

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