ギリシャ戦、ザック采配がことごとく裏目に 守り倒す相手から点が取れない課題を露呈した日本

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ザッケローニ監督の采配のブレも、選手たちを混乱させた(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

高温多湿のねっとりした空気の漂ったエスタジオ・ダス・ドゥナスにタイムアップの笛が鳴り響いた瞬間、それまでニッポンコールを送ってくれていたサポーターから激しいブーイングが沸き起こった。

チーム最多のシュート4本を放った大久保嘉人(川崎)がピッチに座り込む傍らで、同じシュート数を記録しマン・オブ・ザ・マッチに選ばれた本田圭佑(ミラン)はこわばった表情を崩さなかった。「C組最弱」と見られ、今大会に入ってから内紛まで起きたギリシャに数的優位に立ちながら勝ち点3を取れないとは…。日本代表の選手たちからは失望と落胆がありありと見て取れた。

ザック采配のブレ

「初戦のコートジボワール戦(レシフェ)では1点を取って守ろうとしてしまった。今後は1点取ったら2点3点取りに行くサッカーをしたい」と岡崎慎司(マインツ)が強調していたように、この日の日本選手はボールを支配して相手を圧倒し、点を取ろうという強い意欲を試合前から前面に押し出した。だが、ザッケローニ監督の「采配のブレ」が、混乱を引き起こしたのは間違いない。

その1つが香川真司(マンU)の先発落ちと、岡崎の左サイド起用だ。

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