ソフトバンクのロボットをつくった男 孫正義社長と会い、ビジョンを共有した
「鉄腕アトムを見ていた頃からの夢だ」――。
ソフトバンクが6月5日にヒト型ロボット「Pepper(ペッパー)」を発表した時、孫正義社長は壇上で熱っぽく語っていた。コミュニケーションに特化し、人の感情を理解し、感じることができるロボットは世界初だという。
数多くの高度な機能を搭載するが、よしもとロボット研究所が開発協力をしており、思わず笑ってしまうような見事な会話の切り返しも特徴のひとつ。ペッパーはすでに、銀座や表参道のソフトバンクショップで”接客”を始めており、来年2月には19万8000円で一般向けに発売される。
意気投合した孫とメゾニエ
このペッパーを開発したのはソフトバンク子会社でロボット開発を手掛ける仏アルデバラン・ロボティクス社。すでに世界70ヵ国以上でヒト型ロボットを販売している先進的な企業だ。
創業者であるブル-ノ・メゾニエCEO(最高経営責任者)は孫社長の1歳年下の55歳。ハイテク企業や金融機関を経てこの会社を立ち上げた異色の経歴を持つ。彼が孫社長と会ったのは3年前。そして、孫社長がすぐに出資を決めた。追加出資を経て、現在、ソフトバンクはアルデバラン社の株式78・5%を保有している。
二人のトップはいかにして出会い、そして、意気投合したのか。今後のロボット開発の方向性やソフトバンクとの連携について、ブルーノCEOに聞いた。
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