"NHK顔"の勝利? 「あさイチ」独走のワケ

視聴率3倍増の背景に、ダイバーシティ戦略

    5月26日(月)14.5%
    5月13日(火)15.6%
    5月 9日(金)13.4%
    4月30日(水)14.7%

これはビデオリサーチが発表した過去1カ月の「あさイチ」(NHK)の週間最高視聴率です。「週間高世帯視聴率番組10」の教育・教養・実用【関東地区】部門で「あさイチ」は1位を独走中で、ほかの朝番組の追随を許しません。

視聴率3倍、女性に大人気の「あさイチ」(画像は、NHKホームページより)

筆者が在籍していた頃のNHKでは、「朝ドラの後に視聴率が大きく下がるのは仕方がない」というのが不文律のようになっていました。民放の朝の情報番組はどれも強力でしたし、どんな上質な生活情報番組を制作しても、「事件・事故・芸能ゴシップ」にはかなわないだろうと。

ところが、この枠が不死鳥のようによみがえったのですから驚きです。前の「生活ほっとモーニング」の視聴率が4~5%で推移していたことを考えると、10%も視聴率をアップさせたことになります。

本気で視聴率を取りに行き始めたNHK

なぜ「あさイチ」は成功しているのでしょうか? それは、NHKが本気で視聴率を取りにいっているからです。

かつてのNHKは「視聴率を気にせず上質な番組を制作する」という姿勢を貫いていましたし、私たちもそう教えられました。低視聴率でも局内のキーパーソンに「上質だ」と認められればディレクターの評価は上がったのです。今でももちろん「上質な番組作り」への姿勢は変わりませんが、ここ数年で「視聴率を気にせず」という部分が大きく変化したように思います。

「あさイチ」成功の立役者であるNHK制作局の井上勝弘チーフプロデューサーは、日経ビジネスアソシエ(2013年3月号)のインタビューで、「『誰もテレビを見なくなるかも』という危機感が独自色を追求する原動力となった」と語っています。

受信料によって支えられているNHKにとって、視聴者の高齢化は大きな課題です。制作側の論理だけで制作して「さあ、いい番組を制作しました。見てください」と一方的に放送しても、スマホや民放番組の刺激になれた若い視聴者には見てもらえません。

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