早くも3代目、「Surface Pro3」の意外な実力 初のフルモデルチェンジで方向性が明確に

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マイクロソフトのサティヤ・ナデラCEOはこの発表会において、次のように述べた。

「なぜ我々がハードウェアを作るのか。マイクロソフトはより生産性の高いモバイルツールを作るため、ハードウェアとマイクロソフトのクラウドを一体化したいからだ。ハードウェアとサービス、アプリケーションを統合することで新たなニーズを生み出すことが我々の目標だ」

初のフルモデルチェンジにより、進むべき方向が明確になった

つまり、マイクロソフトの壮大なゴールを具現化する意味でも、このハードは大きな意味を持つわけだ。

次に、その具体的な進化ポイントについても触れておこう。

第2世代製品はあくまでも初代モデルの改良品であり、今回のSurface Pro3は初めてのフルモデルチェンジといえる製品だ。

タブレット端末として、より使いやすくした上で、キーボード付き端末としての使いやすさを向上。Surfaceシリーズの特徴であるキーボード機能付きのマグネット式画面カバーを改良し、通常のノートパソコンに匹敵する”(タブレットではなく)パソコンとしての使いやすさ”をSurface Pro3に与えている。

まず、採用する液晶パネルサイズを10.6インチから12インチへ、縦横比を16:9から3:2に変更し、画面解像度も1920×1080画素から2160×1440画素へと増加。精細度はほぼ同等のまま、画面サイズを拡大した。

キーボードの使用感が改善

画面サイズ拡大はそれだけで生産性を上げるだろうが、画面サイズ拡大に伴ってキーボード付きカバーのサイズに余裕ができたことで、Type Coverを用いた時の使いやすさを高めている。タッチパッド部分が拡がり感度を向上させた他、マグネットジョイントのヒンジ部を折り曲げ、さらにガッチリとType Coverを固定可能になった。これにより、ノートパソコンのように膝の上に載せて使う時に本体、キーボードともに安定する。

さらに第1世代では1段階、第2世代では2段階だったキックスタンド(本体内蔵の本体を支えるメカ)が無段階調整可能になり、ぐっと深い角度まで沈めることができる。ソファーの上で膝に載せて使う場合や、テーブル上でペン入力時などには使いやすさがグッと増すだろう。

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