だから豚肉価格は17年ぶりの高値になった

伝染病の拡大だけが原因ではない!?

国内外で豚流行性下痢(PED)の感染が拡大している(写真:Juniors Bildarchiv/アフロ)

TPP(環太平洋経済連携協定)交渉で注目が集まる豚肉。価格面でも例年以上に関心が高まっている。

東京市場の豚枝肉(半身、上)卸売価格は4月、一時1キログラム当たり727円まで上昇し、17年ぶりの高値に。月間平均でも586円まで上がった。引き金となったのが、豚流行性下痢(PED)の流行だ。

PEDとは、糞便を介して豚やイノシシに感染するウイルス病。人には感染せず、感染した豚を人が食べたとしても問題はない。口蹄疫などより伝播力は弱く、殺処分も義務づけられていない。

ただ、生まれて10日以内のほ乳豚は高確率で死亡する。5月19日現在、38道県でPEDの感染が確認され、死亡頭数は19万を超えた。

感染した豚は食品衛生法などにより出荷が禁止されている。さらに、同じ農場で飼育されている豚は、感染していなくても、出荷自粛措置が取られる場合がある。こうした事情から豚肉の品薄感が高まった。

とはいえ、PEDの拡大以前から、相場が上昇しやすい素地はあった。「PEDによる死亡は日本の豚飼養頭数の約1%にすぎない。高騰のそもそもの原因は、2012年度後半から続く豚肉在庫の低水準だ」と、農林水産省食肉鶏卵課の担当者は指摘する。

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