日経新聞が出資した、スタートアップの実力

EventRegistは、ビジネスイベントの基盤を目指す

 スタートアップという言葉が日本でも定着し始めてきた。スタートアップのサービスは目新しいサービスに見えても、そのビジネスモデルは何種類かに分類することができる。そのサービスの事業領域の伸びがどれくらい見込めるかという点と合わせてそのビジネスモデルを本連載で紹介していく。
 今回から3回にわたりチケットスタートアップ特集をお送りする。第1弾は法人向けのイベントチケット販売サービスEventRegistを運営するイベントレジストのヒラヤマコウスケ社長に話を聞いた。同社は2014年4月に日本経済新聞社から1.65億円の出資を受けている。
イベントレジストのヒラヤマコウスケ氏

なぜ大型イベントで使われるのか

EventRegist(イベントレジスト、以下イベレジと表記)は主にビジネス向けの大型イベントでの利用が多いことで認知を上げてきている。最近では、新経済サミット2014や広告業界で有名なアドテック、東京ゲームショウなどでも利用されている。誰でもイベント告知ページを作り、事前集金もできるセルフサービス・オンライン・チケッティング事業である。

この領域では海外ではEventbriteというプレーヤーが存在し、すでに累計約2億ドルを調達。企業価値は約10億ドルに上っている。2015年の上場観測も出ているほど、セルフサービス・オンラインチケッティング市場では圧倒的な強さを誇る。

なぜそういった大規模イベントでイベレジが利用されるのか。ほかのオンライン・チケッティング・サービスもあり、事業者側の選択肢はひとつではないはずだ。

「イベレジはセルフサービスとしての側面もありますが、企業向けに個別カスタマイズが可能です。顧客のイベント開催に関する課題はそれぞれ異なる場合もあります。要望に添った機能を実装したり、カスタマイズ対応が可能な点が、強みだと思います」

セルフサービスで作成されるイベントは、大きくてせいぜい1000人規模だろうか。イベレジで開催されるイベント数のボリュームゾーンも1000人から2000人のようだが、より大規模なイベントになると個別にカスタマイズできたほうが、企業側としてはありがたい。たとえば、VIPが入場したら主催者側の担当にメールが飛び、VIP対応を手厚くするなどのカスタマイズが可能だという。イベレジでは数千件のイベントが今までに開催され、多い時は数十万人規模のイベントもあるようだ。

イベレジでイベントを開催すればビジネスイベントであるがゆえ、イベントにブースを出展する企業や来場者がイベレジを通してイベントに入場する。イベレジでイベントを開催した後は問い合わせが増えるようで、イベント開催自体がプロモーションとして機能する構造になっている。

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