愛される『スパイダーマン』を作り上げた 名作を支え続ける二人のプロデューサーに聞く

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『攻殻機動隊』『NARUTO -ナルト-』の実写化をもくろむ

――アヴィさんは日本のアニメが好きだと聞きました。映画化したい作品はありますか?

アラド:『攻殻機動隊』と『NARUTO -ナルト-』を実写映画化する予定だ。ほかにもいろいろと企画はあるんだけど、今回は口にしないでおくよ(笑)。日本のアニメは、大人、子ども、両方に向けて作られているから、ある意味、アートの形としてはハイエンドなんだ。世界中に通用するコンテンツだと思う。それが魅力だね。

――『攻殻機動隊』や『NARUTO -ナルト-』はいつ頃見られそう?

アラド:どちらが先になるかわからないけど、どちらが先になるにせよ、短くても、2~3年はかかってしまうだろうね。

――楽しみにしています。

アラド:僕もだよ。

――ところで日本でヒットしている『進撃の巨人』は、スパイダーマン的なアクションも話題ですが、どう評価していますか?

アラド:『進撃の巨人』が日本で大ヒットしているということは知っている。しかし、暴力的でカニバリズム(食人)なところがある作品は好きじゃないんだ。ストーリーを聞いたときに僕向きじゃないなと思ったし、もし作ったとしてもR指定になるだろうね。それならほかで映像化してくれたらいい。

トルマック:僕もカニバリズムは苦手だな。

――やはり子どもに愛される作品がいい?

アラド:そうだね。僕らが生きている間に、どの映画を作ろうかと考えたときに、ただ作れるからという理由だけで手をつけることはない。なんでもかんでも作ればいいというものではない。小さな作品だって映画を作るのは何年もかかるからね。

壬生 智裕 映画ライター

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みぶ ともひろ / Tomohiro Mibu

福岡県生まれ、東京育ちの映画ライター。映像制作会社で映画、Vシネマ、CMなどの撮影現場に従事したのち、フリーランスの映画ライターに転向。近年は年間400本以上のイベント、インタビュー取材などに駆け回る毎日で、とくに国内映画祭、映画館などがライフワーク。ライターのほかに編集者としても活動しており、映画祭パンフレット、3D撮影現場のヒアリング本、フィルムアーカイブなどの書籍も手がける。

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