グーグルが「ドローン買収」で実現したいこと

ネット企業の「空中戦」が始まる

 本連載は、GAFAに関するトピックを1つないし複数採り上げながら、米国・シリコンバレーを中心とするIT事情を定点観測的にお伝えしていく。今回はグーグル。4月15日にウォール・ストリート・ジャーナルは、長時間、大気圏上層を飛行する無人飛行機(Drone・ドローン)の企業Titan Aerospaceを買収したと報じた。フェイスブックとも競り合ったといわれるDrone企業買収にどんな意味があるのだろうか。
無人航空機は太陽光を活用することで、5年間飛行し続けることができる(提供:Titan Aerospace/AP/アフロ)

次々生まれる壮大なアイディア

シリコンバレーで注目されているインターネットの次のフロンティアのひとつに、宇宙がある。

たとえば、Space Xは、NASAと共同で4月18日にFalcon 9の打ち上げを成功させた。このロケットは国際宇宙ステーションへと機材を運ぶミッションに加えて、打ち上げに利用した機材を低速で着水させ、回収するミッションも合わせて行われた。これまで打ち上げのたびに使い捨てられていたロケット機材を回収することで、打ち上げ費用を劇的に下げようという計画だ。

Space XはPayPalの創業者として知られるイーロン・マスク氏によって設立された企業だ。マスク氏はネット決済の企業を成功させ、電気自動車のTesla Motorへの出資、太陽光発電のSolar City立ち上げ、またサンフランシスコとロサンゼルスを結ぶ時速800キロメートルの超高速鉄道Hyperloop構想など、次々に新しいアイデアを立ち上げ、実現させている。

シリコンバレーの企業は、技術でできることの追求や、世界を変えようというモチベーションよりも、身の回りの不便を解決しようというスモールスタートの傾向がある。イーロン・マスク氏の構想も、身の回りの世界を変えることに立脚していることは確かだが、技術でできることの追究をかなり高いレベルで融合させているそのバランス感覚が、実現可能な未来を描いているのだ。

空に注目していた企業は、それだけではなかった。ただ、マスク氏の宇宙より少し手前の、大気圏の話だ。

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