10人採用するなら1000人に声をかけよ
1000→85→13→10の法則

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この数字は、数年前はもっと厳しいものでした。13人に内定を出すためには、少なくとも200人と面接をしなければならなかったからです。創業時と比較すると、会社が少しずつ大きくなっていき、知名度も少しずつですが上がっていくにつれて、採用の「成約率」はどんどんよくなっていきました。

こうした考え方は、営業であれば当たり前です。10件の契約のためには13件の口頭内諾、85件の商談、1000件の見込み顧客を探すテレアポや飛び込みをこなさなければならない。営業なら、見込み顧客を見つけるために、こうした数を追う行動を地道に続けることがごく普通です。

それなのに、なぜか採用になったとたん、数字は「ご縁」や「出会い」という、柔らかい言葉に包みこまれ、主体的に目標を達成する意識が薄くなる傾向にあります。「ご縁」や「出会い」は、待っていてもやってきません。採用に強い企業ほど、この1000人への声がけに力を注いでいます。

ウチのエンジニアもナンパされた!

そんな「肉食」なガツガツした採用をしているのは、知名度のないベンチャーだけだと思われるでしょうか?

実は違います。誰もがその名を知っていて、入社にはとても難しい試験が課せられると評判のグローバル企業も、よい人材のスカウトに必死で、優秀な人材の確保に果敢に挑んでいます。

そのグローバル企業からビズリーチのエース級のエンジニアにも、「一度お会いしませんか?」というナンパ……いや、スカウトのメールが2カ月前に来ました。なんでも、エンジニアたちがソースコードを公開している「Git Hub(ギットハブ)」というサイトで彼の書いたプログラムを見つけ、直接、声をかけてきたのだと言います。

あらゆる手法を駆使して優秀な人材を探し、直接、声をかけていく採用手法(ダイレクト・リクルーティング)は、世界では当たり前なのです。

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