デキる人が「まず100案出す」を習慣化する理由 根性論では決してない、圧倒的な真実

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そして1つ決めて話したら、あとで「やっぱりあちらの話をしておけば」とは思わないこと。「1つ決めて言ったほうが印象は強くなる」ということを肝に銘じておこう。

人間はそんなにたくさんのことを覚えてはいられない。言葉はいつだって1点豪華主義だ。博報堂の若手として企画出しをしていたとき、先輩のクリエイティブディレクターに「要素が多すぎる、企画が渋滞してるよ」って注意されたことを思い出す。

相手目線で「ランキング」の編集をする

自分の中での言葉の優先度の「ランキング」編集ができるようになったら、今度は「相手」目線でのランキングの編集に取りかかろう。相手に好感を持ってもらえる人、場の雰囲気をつかむのがうまい人は、「相手」目線のランキング編集がうまいのだ。

例えばしょうゆを、健康のために塩分を控えたい中年男性に売るのであれば「適量をかけられますよ」と言う。グルメな主婦に売るのであれば「高級料亭でも使われてますよ」と言う。

逆にシェフに「おいしいですよ」と言ってもそんなに響かないだろう。すでにおいしさは追求しているからだ。しかし「こぼれないから掃除がラクでしょう」と訴えれば響くかもしれない。

相手の立場になって、どう言われたら動くかを考える。相手の気持ちを考える、というのとは少し違う。

相手がどう言われたら嬉しいか、ではなく、相手がどんなメリットを知ったらその行動が変わるか、という視点が必要だ。もちろん簡単なことではない。相手と対話する中で、相手に対する理解を深めていくのだ。

次ページ自分の中の優先順位と、相手にとっての優先順位を整理する
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