米国株に異変、「人気銘柄」が急落

ツイッターなど大幅安、公益・金融株に資金流入

3月28日、米株式市場で「ホットな銘柄」として注目を集めていた一部の個別株が急落し、相場の勢いに乗る「モメンタムトレード」のリスクが浮き彫りとなっている。写真はニューヨーク証券取引所で20日撮影(2014年 ロイター/Brendan McDermid)

[ニューヨーク 28日 ロイター] -米株式市場で「ホットな銘柄」として注目を集めていた一部の個別株が急落し、相場の勢いに乗る「モメンタムトレード」のリスクが浮き彫りとなっている。

クレディ・スイスの調べによると、ネットフリックス、プライスライン 、ツイッターなど、人気銘柄として注目を集めていた24銘柄は、3月初め以降、時価総額が19%急減。総額630億ドルが吹き飛んだ。

ネットフリックスは過去17営業日中15営業日で下落。プライスラインも、月間下落率が約2年ぶりの大きさになる勢いだ。ツイッターは、昨年11月の取引初日の終値を初めて割り込んだ。

市場では、こうした注目銘柄の一段の下落を警戒する声が出ているが、割高な銘柄を売る空売り筋や、集団心理とは距離を置いて丹念なリサーチを続ける投資家にとっては、朗報と言えそうだ。

米量的緩和の縮小に伴う過剰流動性の是正で、投資家がリスクを厳しく選別する正常な状態に市場が戻り始めたとの指摘もある。

26日にニューヨーク証券取引所に上場したモバイル用ゲームのキング・デジタル・エンターテインメントは初日の取引で15%急落。翌27日も2.7%下落した。

ルネサンス・キャピタルによると、今年はすでに50社以上が株式を新規に公開。このうち3分の2の企業は、公開時の業績が赤字となっている。

キング・デジタルの業績は黒字だが、同社の人気ゲーム「キャンディークラッシュ」が一時的な流行に終わるのではないかとの懸念が重しとなった。

先行きは不透明

ただ、市場関係者によると、売られているのは、こうしたモメンタム銘柄にほぼ限られており、市場全体に売りが広がっているわけではない。

投資家の乗り換えで、公益株、金融株、通信株が値上がりしており、S&P総合500種指数<.SPX>はあと数%の上昇で最高値を更新。株式投信への資金流入も続いている。

クレディ・スイスが分析した24銘柄のうち、23銘柄は株価全体の55%以上が将来への期待分という。

こうした銘柄が今後さらに大きく値を下げるかは、非常に不透明だ。

強気相場は続いており、昨年秋に急落したテスラ・モーターズなどは値を戻し、再び高値をつけている。

豪ヘッジファンド、ブロンテ・キャピタルの最高投資責任者で、空売り戦略で有名なジョン・ヘンプトン氏は、モメンタム株が「崩壊」したとは言えないと分析。「(90年代のドットコムバブルの際は、バブルが)本当に崩壊するまで5回も(小さな)崩壊があった」と指摘した。

ただ、ヘンプトン氏は、期待先行で上昇していた多数のバイオテクノロジー株を空売りしていることも明らかにした。

ナスダック市場のバイオテクノロジー株指数<.NBI>は2月下旬以降、約14%値下がりしている。

一方で、こうした銘柄への投資を増やしている投資家もいる。

米ヘッジファンド、ショーパス・キャピタルのスコット・ウォレス氏は「長期的な視点で物事を考え、買い増しを始める時期に来ている」とし、フェイスブックを買い増し、バイオテクノロジー株のリサーチも強化していることを明らかにした。

(Ryan Vlastelica and DavidGaffen記者;翻訳 深滝壱哉 編集 内田慎一)

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