ソフトバンクのシリコンバレー拠点は不夜城 本格始動はTモバイルとの合併後か
故スティーブ・ジョブズ氏も居を構えたシリコンバレーの高級住宅地ウッドサイド。2012年11月、ソフトバンクの孫正義社長は、この地に1億1750万ドルで最高級の邸宅を購入した。
約3.6万平方メートルの敷地内には部屋数11の豪邸のほか、図書棟やプール、テニスコート、階段状の噴水、4台分の車庫がある。ただ、購入から1年以上経過したが、庭も含めて改装工事中。整備はスローペースのようだ。目下、孫社長はシリコンバレーに出張する際、ローズウッドホテルなどに泊まっている。
豪邸の購入は全米に知れ渡った。孫社長本人が狙っていたかどうかは別だが、「簡単に引き下がるのではなく、成功するまで米国で事業を続けるに違いない」(複数のベンチャーキャピタリスト)と、強烈な印象を植え付けることに成功している。
100人ほどが働く米国オフィス
米国進出を象徴するもう一つの拠点が、昨年9月にオープンしたシリコンバレーの新オフィスだ。4階建てのビル2棟と駐車場を備え、軽く1000人は働ける。現在はカンザス州のスプリントの社員約50人、日本のソフトバンク社員約50人が働いている程度。ソフトバンクグループからはソフトバンクモバイル、ソフトバンクキャピタルなどの社員が来ており、提携企業探しから端末の調達、モバイル市場の調査研究などを行っている。
シリコンバレーは朝が早く、週末になると午後3時すぎには家路を急ぐ人も多い。2月下旬の金曜夜、様子をのぞくと複数のフロアで明かりが灯っていた。さな がら“不夜城”だ。日本からやってきた社員たちは車で30分内外の距離にある契約アパートなどに滞在する。食事は1階にあるご飯メニュー付きのカフェテリアで済ませながら働いているようだ。
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