悟空のきもち「51万人予約待ち」強烈人気の裏側 社員は女性だけ、連絡は全てLINEでオーケー

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そこで、国内のさまざまなマッサージやエステなど、もみほぐしを行うサービスを片っ端から受けたという。しかし、当時、頭のもみほぐしとしては、男性化粧品のスカルプケアや、床屋・美容院やエステでついでのように行うものしかなかった。

「頭をもまれても、痛いというか、全然ほぐれないと感じていました。どう触られたら気持ちいいのかを追求し、お客様からもフィードバックをもらいながら自分でメソッドを立ち上げました」(金田氏)

頭の筋肉は主に、表情やそしゃくなどに関連する顔の筋肉を使うことによって凝り固まっていく。数ミリと層が薄いので、微妙な力加減が必要とされる。また、頭という限られた部分の60分間で、お客を飽きさせず満足させなければならないため、技術を修得するのは非常に難しいそうだ。

癒やしからアミューズメントへ方向転換

2008年11月にサービスを立ち上げたが、オープン当初からうまくいったわけではない。ほぐす、コリをとる、といったサービスは世の中にあふれている一方で、「頭のもみほぐし」というジャンルではアピールが難しかったこともある。

「エステなどでも、気持ちよくて寝てしまうということはありますが、『お金を払っているから寝ると損』と思っている人が多いですよね。だから、単に睡眠への効果をうたってもうまくいかなかった」(金田氏)

そこで、これまでに誰も体験したことのない睡眠を求めて、施術を一から見直したのが2015年頃。「絶頂睡眠」をうたい文句に、「癒やし」から「アミューズメント」へと大きく方向転換したのだそうだ。

ほとんどの人が10分で気絶するように眠りに落ちるという、独自のヘッドスパ技術(写真:ゴールデンフィールド)

体験者から「一気に寝落ちする」「目覚めたときに視界が透明になった感じ」「不眠症だったが、施術後、寝付きがよくなった」などの声が入るようになった。

内装にも工夫を凝らし、1店舗目の京都店以外では、店ごとに異なるコンセプトを打ち出したアトラクション施設のような店舗にしている。

金田氏のヘッドスパメソッドに、アミューズメント性を組み合わせた展開方法が話題を呼び、創業以来11年連続、増収増益を達成しているそうだ。しかしキャンセル待ち50万人以上という状況でありながら、店舗数拡大は検討していないそうだ。

次ページ実際に体験してみると…
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