「万年、閉塞感」な職場を変えたい人へ 奇策?賛否両論?それでもいい

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 昨年、業績不振が長引く日本マクドナルドでCEOが交代し、大きな話題となりましたが、そのとき新CEOとなったサラ・カサノバ氏が、ついに新戦略を発表しました。その目玉が宅配事業です。前年割れが続く既存店売上高をプラスに転じさせることを目指し、1500円以上の注文であれば、宅配料300円で自宅まで届けるサービス「マックデリバリー」を、年末までに130店舗まで増やしていくそうです。

勝算よりも大事なこと

ちなみに日本における宅配ビジネスは20%以上の成長が見込まれる市場。ただし、モスバーガーやケンタッキーフライドチキンなども参入しているレッドオーシャン(競争の激しい既存市場)でもあります。それでも取り組むのはなぜか?宅配事業での成功を確信しているから……でしょうか。私には、来店型のビジネスモデルに縛られた『閉塞感』を打ち破りたいからではないか、というように思えてならないのです。閉塞感とは

・息苦しい状態

・希望が持てない

・人生が面白くない

といったように、行き場のない不満とか、憤りさえ覚える状況です。ただ、その怒りを爆発させることなく、あきらめ感に包まれて、意欲がしぼんでいる状態。先に進みようがない、希望が持てない環境に陥っています。

閉塞感が蔓延するのは怖いことです。一度、蔓延すると、蟻地獄に落ちてしまったかのように、ズルズルと業績も職場の雰囲気も悪化するだけ。「宅配事業の成長性はいかに??」などと詰めて時間をかければ、ますます職場の士気は下がるでしょう。それよりも、

「会社は前を向いて攻めているのだ。期待をもって仕事を頑張ろう」

という雰囲気に持っていくための施策を打ち出すことのほうが、ずっと得策です。「攻めの姿勢」は社内の士気が下がることを避けるために、何よりも大事な施策なのです。ちなみに閉塞感のある職場とは

・売り上げが何年も伸びていない

・社員が何年も増えていない

・経営陣の発言に代わり映えがない

といったように、このままでは頑張っても給与は増えない、役職も変わらない……と、仕事に対する意欲が下がってしまった状態。攻めの姿勢の欠如が原因なのは明らかです。

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