アベノミクスに致命的な欠陥あり

収益快進撃・JCUの粕谷佳允会長に聞く

労働組合も中小企業のオヤジさんも闘え!

――ただ、賃金1つとっても、日本は右肩下がりです。海外の優秀な人材にとって日本は魅力的でしょうか。

政財界に筋の通った人はいなくなったが、労働界にも人はいない。連合の会長は「1%の賃上げ」を打ち出して胸を張っている。何を言っているのか。消費税が3%上がるのに、なぜ、1%の賃上げなのか。最低3%のベースアップでしょう。そもそも1%要求して、1%獲得できますか。

労働組合はもっと激しくやらないと。労使協調は結構だが、べったりしすぎている。私は社員に「(要求があれば)何でも言ってこい」と言っている。できることはやる、できないことはできないとハッキリ言う、と。安倍さんに言われるまでもなく、当社では年間7カ月以上のボーナスを出しています。

――JCUのような高収益企業はいいでしょう。が、中小企業は賃上げしたくても、その原資がない……。

それは闘わないからだよ。中小企業のオヤジさんたちも団結して大企業に「こんな値段では受けられない」と言わなければ。バラバラで「ノー」と言ったら負けるに決まっている。みんながこぞって「できない」と言ったら、困るのは大企業の方なんだから。連合としても、ただ、中小企業の賃上げは難しい、と言うのではなく、労働界の立場からそうした動きをバックアップするのが本来の仕事でしょう。

――女性の活用については、いかがでしょう。

安倍さんはさかんに女性の活用を唱えているが、これも分かっていない。女性管理職は「増やそう」と言えば、それでいきなり増えるものではない。子どもを産み、立派に育て上げる職場環境があって初めて、女性は安心して長期間働ける。そういう女性が多くなって初めて、女性管理職が可能になる。そうしたプロセスと環境をきちんと作り上げなければ。我田引水で恐縮だが、当社は子どもが3歳になるまで女性は朝1時間、夕1時間ずつ勤務時間を短縮できる。もちろん有給です。当社の研究所には女性の部長も課長もいます。

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