安倍政権の外交政策は、関係国との摩擦にもかかわらず、国内では比較的肯定的に受け入れられているようですね。得るものは日本国内の保守派からの求心力だけで、外交政策としての合理性には疑問を禁じえないのですが……。今日のお題はそちらではありません。
「アベノミクスと女性労働」の問題に議論を限定しましょう。女性の活用をうたう安倍政権。その内実は、外交政策以上に怪しい気がするのです。
社会科学には「予言の自己成就」という概念があります。たとえば、根拠がなくても「景気がよくなる」という予言をし、それを周囲の人たちみんなが信じれば、結果としては確かに景気はよくなる、というものです。「景気は気から」というのは、まさにそのとおりで、「気」が共有されれば確かに「気」だけで、景気がよくなるのは事実です。消費税増税前の駆け込み需要もあり、そのレベルでは短期的には経済は堅調に進むかもしれません。
さらにそれに沿うものとして、安倍政権は「女性の活用を!」と唱えているのですが、どの程度本気なのでしょう。今回は日本の少子高齢化とその対策を絡めながら、安倍政権のいう「女性の活用」について、考えてみたいと思います。
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